コロナ感染症の感染数は4月に比べるとだいぶ少なくなってきました。
強制力のない外出自粛しか行っていない日本の感染者数が減ったのは、コロナが季節性のものだからなのではないか?という意見も出ているようです。
しかし、コロナウイルス感染の可能性はまだまだ油断できないほど高いので、人が集まる場所では特に慎重にならなければいけません。
そこで最近開発されているのが、道行く人の体温を即座に測定してくれるサーモグラフィカメラです!
「どのように役に立つの?」「そもそもどういうもの?」という人も多いと思うので、サーモグラフィカメラの基本知識をお教えします♪
「サーモグラフィカメラは知っているけど、サーマルカメラって何?」という人が多いと思います。私も最初はそうでした。
結論から言うと、サーマルカメラとサーモグラフィカメラは同じもので、サーマルカメラの方が正式名称なのです!
サーマルカメラとは、熱を感知できるカメラのことで、サーマルカメラの映し出す熱画像のことをサーモグラフィと言います。
そのため、サーモグラフィ(熱画像)カメラ=サーマルカメラなのです。
なぜ正式名称のサーマルカメラが浸透していないのか不思議ですよね。私たちの日常では取り扱う機会がなかったからでしょうか。
しかし、せっかくなのでこの機会に覚えておきましょう。
熱を持つものは全て、生き物だけでなくモノであっても、目に見えない「遠赤外線」という光を発しています。
サーマルカメラは、その「遠赤外線」を検知して画像に映し出すセンサーが搭載されているのです。
サーマルカメラでは、温度が高いほど赤く、温度が低いほど青く表示されます。
計測した温度に合わせて画像処理を行い、色を変化させることで温度の違いを見分けやすいサーモグラフィを表示しているのです。
それではまず、サーマルカメラがどのような特徴を持つのか見ていきましょう。
サーマルカメラは熱画像を映し出し、温度計では計測できない広範囲の温度を計測することが出来ます。
また、サーマルカメラは映像を映し出すので、撮影しているものの温度変化をリアルタイムで計測することも出来るのです。
通常のカメラでは、物体に当たって反射した光を捉えることで撮影を可能にしています。
そのため、光がない場所では赤外線カメラでなければ物体を捉えることが出来ません。
しかし、サーマルカメラの場合、物体自身が放射している遠赤外線を捉えて撮影するため、暗闇でも障害なく撮影することが出来ます。
サーマルカメラは熱や温度を検知するので、高速に動いているものや素早いものであってもしっかり撮影することが出来ます。
サーマルカメラはかなり遠いところにいるものも検知することが出来ます。
短距離のもので200m、カメラの性能によっては20km先にいる人間、50km先にある車両を捉えることもできるのです。
遠赤外線は物体をすり抜けるという特性があります。
そのため、霧や煙などの視界を遮るものがある環境であっても変わりなく撮影することが出来ます。
このような特徴を持つサーマルカメラはどこで使われているのでしょう。
✓国境警備や海上監視
国境や海上の監視は、暗闇でも撮影が行えて遠い場所にあるものを検知可能、さらに霧などの視界が悪い環境でも通常通り撮影が出来る必要があります。
サーマルカメラはそれらの性能を備えているので、暗闇に紛れて侵入しようとする不審者や密輸船などを正確に感知することに役立っています。
✓工場や電気施設の設備点検・監視
サーマルカメラを使うことで、工場や電気施設の機械を監視し、故障や火災の危険を素早く検知して事故を未然に防ぐことに役立っています。
✓狩猟時の獣探索
狩猟を行う際、物音や気配に敏感な野生動物に気付かれずに場所や動き、血痕などを感知することが出来るため、仕留めそこなった獣を追跡する際に活躍します。
✓大規模施設でのウイルス感染者検知
ここが今回の記事での主要部分です!コロナウイルス以外にも、インフルエンザやSARSなどの感染症にかかっている人の体温を即座に検知することで、感染の経路を辿ったり感染拡大を防ぐのに役立っています。
体温測定のサーマルカメラは、空港や病院、港湾で使われています。
サーマルカメラを購入する前に、知識を入れてからの方が悩むことなくスムーズに購入することが出来るでしょう。
いくつかポイントがあり、どの部分を重視するかで選ぶものも変わってきます。
使用場所や検査対象数によっても変わるので、注意してください。
早速見ていきましょう。
出典元:ロボスタ
AI搭載のサーマルカメラは、コロナウイルス感染症対策用として即座に人の体温を測定します。
オフィスや病院・空港などの不特定多数の人間が行き来する場所において非接触で体温測定が可能で、予め設定しておいた異常温度を検知した場合はアラートとして検出温度を赤く表示したり、音声で警告したり、ランプを点灯させたりして異常を知らせます。
AIサーマルカメラがあれば、検査時に感染者への接触を減らせる上に、検査人員の削減にも繋がります。また、一度に複数人の体温を計測することが出来るものもあるので、体温計測の時間を短縮することができます。
空港など時間に制限がある場所などで便利ですね!
手で持って計測するタイプで、カメラ部分を対象者に向けることで体温を計測することが出来ます。
非接触で計測できますが、視野がそこまで広くないので長距離での使用には向いていません。
比較的少人数のオフィスなどで使用するのに適しています。
最近はこのタイプを体温測定として使用している飲食店や商業施設をよく見かけます。
一般的な手持ち型サーマルカメラの使用用途としては、工場や建設現場、屋内施設の設備点検、発熱箇所の発見に使われています。
デジタルカメラと同じ使い勝手で操作が覚えやすいカメラ型サーマルカメラ。
写真だけでなく動画もとれますが、手持ちタイプよりも形状が体温計測には向いていないかも。
使用用途としては水漏れチェックや電気設備点検、食品搬送時の点検に使われます。
天井設置するタイプのサーマルカメラ。三脚を使用して一時的な設置が可能なものもあります。
手持ち型やカメラ型よりも広い範囲の体温を検知することが出来るため、大勢の人が行き交う場所での使用がおススメです。
一般的なドーム型サーマルカメラの使用用途は、暗闇や過酷な環境下での監視です。
出典元:Impess Watch
スマホの充電コンセント挿入部分に挿入して使うことが出来る小型のサーマルカメラ。
カメラを挿入してアプリをインストールすれば、未登録でも使うことが出来ます。
手持ち型やカメラ型と同様に対象物にカメラを向ける必要がありますが、ちゃんと温度表示をしてくれるので体温が一目で判断できます。
また、赤外線サーモグラフィーを搭載した「cat」というスマホもあり、スマホ一つで体温を測定出来ます。
台湾の大学では、catを学生や教授の体温の簡易チェックに使われているそうです。
カメラと液晶画面が一緒になったタイプのサーマルカメラ。
従来のパソコン接続型では、カメラの他にパソコンを用意する必要があり、コードもあるので店舗で使うには準備に手間がかかり、見た目もスマートではありませんでした。
しかし、タブレット型であれば、これ一台で通った人の体温が確認できるので他に用意するものもなく、運用が楽です。
また、見た目もスマートなので、店舗においても違和感がありません。
最近はデパートなど、多くの場所でタブレット型が使われています。
物を購入する際、価格は重視するべき部分ですよね。
特に今はどこの企業も人も、高いものを購入するのは慎重になっていると思います。
コロナ対策用のAI搭載サーマル(サーモグラフィ)カメラは、今出ている情報で判断するとハンディ型で25万円前後、ドーム型で80~90万円程、タブレット型で30万円前後です。
かなり安いものもありますが、その場合測定可能範囲や性能をしっかり確認したほうが良いです。
誤認が起こってしまうとお客様にも迷惑をかけてしまうことになります。
計測範囲が広いものになると100万円超えてくるものもあります。
やはり、AIが搭載されている分高額です。
株式会社アート価格表
アイリスオーヤマ価格表
一方、一般的なサーマル(サーモグラフィ)カメラはピンキリです。
性能が優れているものは高く、検知範囲や距離が狭いものは安くなります。
暗視スコープが付いたものなどは高いです。
用途に合わせて、必要な機能が付いた最低限のものを買うことで費用が抑えられます。
メーカーも商品を選ぶ上で基準となる部分です。
サーマルカメラではどのようなメーカーが人気なのでしょうか。
人気メーカーから新参者まで幅広くご紹介します。
生活家電や家具、インテリアなど幅広く取り扱っている大手メーカー。
2020年4月20日に20名を同時に測定できるドーム型サーマルカメラと持ち運びが楽なハンディ型を販売しました。
ドーム型サーマルカメラでは、設定した温度以上の体温を検知するとアラームが鳴る仕組みのようです。
また、顔認証型AIサーマルカメラも発売しており、こちらは0.2秒で測定可能で、顔認証制度もかなり高いようです。
マスクを着用した方のみ入場できる「マスク着用強制モード」もあるため、感染のリスクを最小限に抑えることができます!
さらに勤怠管理もできるので、会社にもおススメのサーマルカメラです♪
アイリスオーヤマはスポーツ施設、建装内装、ヘルスケアなど様々な事業を積極的に展開しており、サーマルカメラ事業でも今までの技術を生かして活躍してくれるでしょう。
勤怠管理システム、電気錠制御盤システムなどのセキュリティシステムを手掛けている会社。
1976年に創業してから40年続く企業で、出入管理市場で№1のシェアを占めており信頼のおける実力を持っています。
そんなアートは、2020年5月1日にAI搭載サーマルカメラを3種類販売しました。
大規模な会場から少人数のオフィスまで、場所に合わせてどれを導入するか選ぶことができていいですね。
工場の自動化システムを開発しており、その他電子機器や情報システムの構築も行っているテクノホライゾングループの一つ。
昭和50年創業のこちらも老舗企業です。
2020年3月2日に第1弾として中国のDahua社のサーマルカメラを使った「非接触人体測温システム」を販売しており、中国国内の主要駅や大規模工場などで導入されています。
出典元:タイテック公式ページ
広範囲かつ複数人の同時測定が可能なサーマルカメラ、サーマルカメラと併用することで測温精度を大幅に向上させることが出来る赤外線放射ユニット、実際の映像とサーモグラフィ映像を同時に映し出せるソフトフェアを販売しています。
さらに、2020年5月20日には、第2弾として非接触人体測温システムに顔認証可能な入退室管理システムを合わせた「AI顔認証付きサーマルカメラ」として販売しました。
出典元:タイテック公式ページ
コチラの見た目はカメラではなく薄いパネルのようになっており、体温測定と同時に入退室管理も行えるという優れものです。受付に置いたり、壁にかけることもできるので置き場所に困りません。
一般企業、産業、軍事向けに様々な熱画像システムを設計・製造及び販売する、世界トップシェアを誇るグローバルリーディングカンパニー。
アメリカオレゴン州で1978年に設立された老舗企業で、コンパクトで高性能な製品の開発を行っています。
体温測定サーマルカメラにおいては、特に空港で使用されているそうです。
その他にも工場や企業、輸送機関など多くの人が行き交う場所で導入されているため、やはり素晴らしい品質のものであると分かります。
2020年6月15日に「AI顔認証付きサーマルカメラ」を発売。
ただ顔認証を行えるだけでなく、ログを残せたり個人の体温記録を見ることが出来ます。
また、マスクの着用も認識するため、付けていなかったりズレていたりすると認証が出来なかったり赤字で表示されるため、誰がマスクを着けていないか、体温は何度かを個々に記録することが出来るそうです。
個人の記録を残すことができるため、社内の人に使う場合におススメです。
その他に出ている体温検知システムとして、「サーマルタブレット」があります。
こちらも、体温管理以外にマスク着用警告と顔認証機能を備えています。
電源を繋げるだけで稼働し、カメラ内部のストレージに情報を保存できるため、ネットワーク接続が不要です。
以下は実際の画像となります。(※オフィ助撮影)
コチラはオフィ助で低価格で取り扱っているので、気になる方はお気軽に問い合わせてください!
サーマルカメラについて、仕組みから選ぶポイントなど参考になりそうなものをご紹介しました。
実はオフィ助でも、コロナウイルスの感染拡大に伴ってサーマルカメラを取り扱い始めました!
お問い合わせいただければ、お客様のご要望に合わせたお見積りを出させて頂きます。
上記の「サーマルタブレット」の他に、シャープの「AI顔認証サーマルカメラ」も取り扱っておりますので、気になることがあれば、お気軽にお問い合わせください♪