ChatGPTを筆頭に、生成AIが各社から次々と発表されていますよね。
今回は、Googleから発表されて日本語版も登場している「Google Bard」について、機能やChatGPTとの違いなどを紹介していこうと思います。
新しい機能も登場しているのでぜひ確認していってください。
Google Bardとは、Googleが提供する対話型AIサービスです。
現地時間で2023年2月6日に発表され、3月22日にアメリカとイギリスで一般公開されました。
そして、2023年5月11日に日本でも一般公開されています。
現在試験運用中ではありますが、誰でも無料で使うことができます。
以前はLaMDAという言語モデルを使っていましたが、それよりも能力が高く最新モデルであるPaLM2に変更したようです。
PaLM2は、100以上の言語を学習させたものであり、多言語対応はもちろんプログラミングコードの生成、数学能力、論理的思考能力などが優れているそうです。
質問内容によっては回答に画像が付いてくることがあります。
その場合は参照URLが付いており、画像をクリックすることでそのページに飛ぶことができます。
参照元があることでより正確な回答を得ることができます。
Bardは、一つの質問に対して3つ回答を用意してくれます。
これにより、ほしい回答を得る確率がアップします。
欲しい答えがその中にない場合は、回答を再生成して別の回答を表示することもできます。
Bardは現在40以上の言語に対応しており、幅広い国や地域で利用することができます。
その他、音声読み上げ機能や回答を共有する機能もあるようです。
Bardの発表は2023年2月6日ですが、それが思ったより早い、急でびっくりしたという声が上がりました。
GoogleがBardを想像よりも早く発表した背景には、ChatGPTの予想以上の能力と普及力に脅威を感じたからだと考えられます。
ChatGPTは2022年11月30日に発表されましたが、1週間で100万人ユーザーを獲得するなど、かなりの勢いで広まっていきました。
このままではGoogle検索エンジンが脅かされると感じて焦ってBardを発表したのでは?と推察されます。
Bardでは、どのようなことができるのでしょうか。
できることが多いのでそれぞれ見ていきましょう。
BardはGoogle検索エンジンと連動しているため、情報収集をすることができます。
「今日の天気は?」と質問したところ、気温と天候を教えてくれました。
このように、検索エンジンと連動していることで最新の情報も教えてくれます。
Bardは、文章なもちろん様々なコンテンツの生成ができます。
などなど、アイデア出しに役立ちます。
文章の生成だけでなく、作った文章の添削もしてくれます。
文章を打ち込んで「これを添削してください」と言えばすぐにやってくれるため、第三者にお願いするよりも時短にもなります。
言語の翻訳や文章の要約もしてくれます。
URLを埋め込むとそのページ全てを翻訳してくれるので、外国語のページを読みたい時にも役立ちます。
要約に関しても、URLを埋め込むことですぐにページの内容を把握することができます。
分からない言葉を調べたい時にも使えます。
また、言いたいことの単語や言い回しを知りたい時にも役立ちます。
Bardは文章だけでなく画像を認識することもできます。
画像をアップロードすることで画像の内容を分かりやすく解説してくれるので、難しい資料や内容量の多い資料を簡単に把握したい場合に役立ちます。
Bardは雑談することができます。
試しに「ラーメンは好き?」と聞いてみたところ、「好きです。特に醤油と味噌が好きです。」と返ってきました。
さらに、最後に「あなたはラーメンが好きですか?」と疑問形で返ってきたので、まるで人間とやりとりしているような気持ちを味わうことができます。
Bardは、他のGoogleサービスと連携することができます。
連携できるのは、現在次のサービスになります。
「ミーティングはいつ?」と聞くと日程を答えてくれたり、「近場の安い居酒屋は?」と尋ねるとGoogleマップを使っておすすめのお店を紹介してくれたりします。
これによりBardができることの幅が広がり、さらに使いやすくなっています。
ChatGPTとBardはどのような違いがあるのでしょう。
それぞれスキルを比較していきましょう。
同じ質問をした時、ChatGPTは瞬時に答えてくれますが、Bardは回答が表示されるまでに数秒かかります。
このことから、BardよりChatGPTの方が回答速度が速いことが分かります。
どちらも完全に正しい情報を言っているわけではないですが、ChatGPTの方が回答精度が低いようです。
「芸人かまいたちについて教えてください」と聞くと、「2007年結成で、M-1グランプリで2029年に優勝した」と正確じゃない情報を表示しました。
Bardにも同じ質問を投げかけたところ、ボケ担当とツッコミ担当を逆に表示していました。
このように、ChatGPTの方が精度が低く感じますが、どちらも少しずつ正確ではない情報を表示しています。
ChatGPTは1つの回答しか出しませんが、Bardは3つの回答を提示してくれるので欲しい回答を得やすいです。
ChatGPTは参照元の紹介はありません。
Bardは画像を提示する場合のみ参照元の紹介があり、クリックすることでそのページに飛ぶことができます。
ChatGPTは2022年1月までの情報しか収集していないため、リアルタイムの情報を取得することはできません。
BardはGoogle検索を通しているので最新情報を回答することができ「今日の天気は?」などのリアルタイムな質問にも回答してくれます。
ChatGPTもBardも新しくコンテンツを生成することができます。
「コピー機、価格というキーワードを使ってキャッチコピーを考えてください」と提示してみました。
ChatGPTは長めのキャッチコピーを1つ回答してきました。
一方Bardは、短めのキャッチコピーを複数回答し、そのキャッチコピーに込められている思いも教えてくれました。
短めのキャッチコピーを想定していたのでBardの方が見やすかったです。
しかし、ChatGPTに追加で「もっと短く、複数の候補を出してほしい」と伝えたところ要望にあった回答をしてくれました。
もちろん、Bardも追加で要望を伝えることでそれに合った答えを返してくれます。
学習能力としてはそこまで違いがないのかなと感じましたが、Bardの方が自然な会話として答えてくれるように感じます。
ChatGPTとBardは上記のような違いがあるので、状況に応じて使い分けるといいと思います。
Bardを使う際は、以下の部分に注意するようにしてください。
比較の項目でお伝えしたように、Bardの回答は必ずしも正しいものではありません。
文章の場合は参照元も表示されないので、情報収集をする際は鵜呑みにしないで後から自分で調べた方がいいでしょう。
今後、正確な情報を提示できるように変わっていくこともあると思いますが、現状は完全に正確ではないことを知っておきましょう。
Bardは送信した画像の説明などはできますが、一から画像を生成することはできません。
イラストの生成をお願いしたら、実在する絵師さんが書いたイラストを参照ページ付きで表示してきました。
画像の生成はBing Image Creatorがおすすめです。
Bardはどうやって始めればいいのか、ここで始め方を紹介していきます。
Googleアカウントを持っていれば3分もかからず簡単に登録できるので、ぜひ一度試してみてください。
生成AIはいくつかサービスがありますが、それぞれ機能や特徴が異なります。
精度で言うとGPT4を搭載している有料のChatGPTが一番ですが、無料で使うならそれぞれの強みに合わせて使い分けるのもおすすめです。
生成AIを仕事に取り入れて効率アップしていきましょう!