【印刷物のかすれ・色むら・ずれ対処法】コピー機・複合機のトラブルを解消!

複合機は精密機器なので、その分印刷時に不具合が起こりやすいです。

今回は、「かすれ」「色むら」「ずれ」が起きた際の原因や対処法をお伝えします。

個人で対処できる部分を説明するので、原因が分からない場合はむやみに弄ることはやめましょう!!

 

印刷物がかすれる原因と対処法

コピー機を使っていると、印刷物がかすれる場合があります。
その場合、以下の原因が考えられます。
一緒に紹介している対処方法を試してみてください!

 

原因1:濃度設定が「薄い」になっている

画像出典元:富士フイルムビジネスイノベーション

コピー機・複合機の設定で、印字濃度の濃さを変更することが出来ます。

もしかしたら、そこが「薄い」に設定されてしまっているのかもしれません。

確認してみましょう。

 

対処法:濃度の設定を変更する

濃度を「薄い」から「標準」または「濃い」に変更しましょう。

 

変更方法は機種によって多少違いはあると思いますが、画質調整画面からできる場合や、コピーやスキャンなどの使いたい機能の中に入っている場合もあります。

 

ここでは、リコー MP C/MPとIM C/IMの調整方法をご紹介します。

【RICOH MP C/MPの設定方法】

【RICOH MI C/MIの設定方法】

1.「コピー」アイコンをタッチします

2.「原稿設定」をタッチします

3.「濃度」を選択します

4.しずくマークか下の「自動濃度」で濃度を調整します。

しずくマークをドラックして左右に動かすことで濃度を調整できます。

 

 

こちらは参考なので、ご自分の持っている機種の調整方法を調べてみてくださいね。

 

原因2:トナー(インク)の残量がなくなっている/偏っている

かすれが起こる場合、トナーの残量がない可能性が大きいです。

トナーは4つのカラーがあり、一つでも切れたら交換しなければいけないことを覚えておいてください。

また、トナーが残っているのにかすれる場合は、トナーが偏っている可能性があります。

 

対処法➀:トナーを変える

トナーの残量を確認し、減っていたら新しいものに交換しましょう。

最近はトナーの残量を画面から確認できるものも多いので、確認してから変えることをおススメします。

 

対処法②:トナーを左右に振る

トナーを機械から引き出して、左右にゆっくり振ってからもう一度挿し込んでみてください。

偏っていたインクが全体に広がって、インクが出るようになるかもしれません。

 

原因3:印刷用紙が湿っているまたは乾燥している

印刷用紙が湿っていると、印字がかすれたりぼやける原因になります。

 

また、よれた紙を使うと読み込むときに紙がクシャクシャになったり、機械内に水分が入ってしまい故障する恐れもあります。

尚、湿った紙と同様、乾燥した紙を使うことで紙にかすれが発生することもあります。

乾燥によりインクが乗りにくい状態になっているからでしょう。

 

対処法:用紙を変え、しっかり管理する

湿った紙や乾燥した紙を使用せず、新しい用紙を使うようにしましょう。

他の用紙も湿り気や乾燥を感じる場合は、新しい紙の束を用意することをおススメします。

予防策として、今後は紙を開けたらすぐに湿気や乾燥のない場所で保管するようにしましょう。

 

原因4:複合機の印刷ガラス面、原稿押さえが汚れている

印刷ガラスや原稿押さえが何かの拍子に汚れてしまったのかもしれません。

汚れは蓄積していくので、長年使っていてあまり掃除をしていない場合は特に汚れている可能性が高いです。

 

対処法:ガラス面、原稿押さえを拭く

印刷ガラス面とその押さえ部分をアルコールスプレーか薄めた中性洗剤をつけた布で拭きましょう。

加えて、スリッドガラスも乾いた布で拭きましょう。

もしスリッドガラス用の掃除ブラシがあるならそれでも大丈夫です。

 

原因5:印刷用紙の厚さに機械が対応していない

コピー機・複合機の種類によっては、専用の用紙を使用しなければいけないものがあります。

そのため、専用用紙以外を使うと用紙が厚すぎたり薄すぎたりすることによって上手く印字ができず、かすれてしまうのです。

 

対処法:ドラムリフレッシュ/現像リフレッシュを行う

以上の対処法で改善しない時は、「ドラムリフレッシュ」「現像リフレッシュ」を行いましょう。

 

機種によって操作方法は違いますが、操作パネルの「システムメニュー/カウンター」の中にある「調整/メンテナンス」から選択できるものが多いです。

詳しくはご自分の持っている機種の調整方法を調べてみてくださいね。

 

原因6:ドラムに問題がある

ドラムとは、レーザープリンターについているトナー(インク)を用紙に押し付ける役割を持つローラーのことです。

ドラムを長期間使い続けると、ローラーによるトナーの定着がうまくいかず、かすれが発生する場合があります。

 

対処法:ドラムを交換する

ドラムは交換が必要なものであり、トナーを3回交換したくらいが交換時期になるので、もしずっと交換していないという場合は一度ドラムの交換を検討することをおすすめします。

 

ドラムの交換方法は以下の手順になるので参考にしてください。

  1. 複合機・コピー機のフロントカバーを開ける
  2. 中からドラムを取り出す(つまみを引いて取り出すタイプもある)
  3. 一体型の場合、新しいドラムをセットする
  4. 分離型の場合、ドラムからトナーカートリッジを取り外し、新しいトナーカートリッジをセットする
  5. 複合機・コピー機本体にドラムをセットする

 

色むらができる原因と対処法

印刷物に色むらが出る場合、以下の原因が考えられます。
紹介する対処方法を試してみてください。

 

原因1:設置場所の気温が極端もしくは乾燥している

気温が極端に暑い、寒いなど偏っている場合や乾燥している場合は、色むらができる可能性が高くなるようです。

 

また、そのような場所に置いておくと機械の寿命も短くなります…!

複合機は、常に適度な温度を保てる場所に設置するようにしましょう。

 

対処法:自動階調補正を行う

フル補正を行うことをおススメします。

少し手間がかかりますが、やることはそこまで難しくないので説明を見ながらやってみてください。

補正手順はメーカー、機種によって違うので各自調べて確認してください。

ここでは、大まかな流れをご紹介します。

 

➀メインメニューから自動階調補正を選択します(初期設定⇒調整⇒自動階調補正 という順番のものもある)

➁フル補正を選択し、実行ボタンを押すと階調補正シートが印刷されます

➂印刷されたシートをガラス面にセット(リコーの場合、ガラス面の端に合わせる部分を矢印で示している)します

➃セットした補正シートの上に白紙を5枚以上(機種によっては20枚ほど)重ねて、カバーを閉じます

➄「実行」を押して、階調補正を行います(補正には少し時間がかかります)

➅結果が画面に表示されたら、「確認」を押します

➆メインメニューに戻ります

➇印刷をして色を確認します

 

これで完了です。

※確認のために最後のテスト印刷を忘れないようにしてください。

その後必ず、気温の偏りが少ない場所に複合機を異動させてくださいね!!

 

原因2:結露ができている

冬によくあるトラブルです。

冷え切った複合機のある室内を急激に温めたり本体の電源を付けた時、複合機の中にあるガラス部分が結露してしまう現象が起こるのです。

 

結露ができると、色むらだけでなく印字が出来なかったり用紙の半分しか印刷できないなど、様々なトラブルが生じます。

 

対処法:電源を入れて待つ、あるいは室内を温める

内部のガラスに結露ができるのは、複合機の中身と外の気温に差が出来てしまっているからです。

 

温度の差を無くすために、電源を入れたらしばらく待つ、または室内を温めることで内部の水分を蒸発させることが出来ます。

結露を予防するために、窓の近くに複合機を置くことはやめましょう。

 

原因3:ノズルが詰まっている

プリントヘッドのインク吹き出し口(ノズル)が目詰まりを起こしている可能性があります。

インクが正常に出ているか確認するために「ノズルチェックパターン」を印刷してクリーニングしましょう。

 

対処法:ノズルチェックを行い、クリーニングする

ノズルに詰まりや不具合がないか調べて調整するためにノズルチェックを行うことで改善する場合があります。

ここでは、Canonのノズルチェック方法をご紹介します。

 

※チェック方法はメーカーや機種によって異なる場合があるので、ご確認ください。

(MG7130/MG6530/MG6330/MG5430の場合)

➀給紙カセットにA4用紙がセットされているか確認し、ノズルチェックパターンを印刷します
ホーム画面⇒「セットアップ」⇒「メンテナンス」⇒ノズルチェックパターン印刷

➁ノズルチェックパターンを確認し、一番上のパターンが均一に揃っているか、下の色付きの部分に白い筋が入ったり色むらがないか確認します。

➂パターン確認画面で印刷されたパターンに近い方を選びます

 

➃「すべてA」であればクリーニングの必要はありません。メッセージを確認し、OKボタンを押してホーム画面に戻ります

➄両方あるいはどちらかにBのパターンがある場合は、クリーニング確認画面が表示されます

➅「はい」をタップするとクリーニングが開始されます(クリーニングには2分かかる)

➆クリーニングが終了すると、「ノズルチェックパターンを印刷しますか?」という画面が出るので「はい」を選択します

➇ノズルチェックパターンを確認して、パターンが正常であれば終了、正常でなければ再度クリーニングを行います

➈2回クリーニングを行っても改善されない場合は、「協力クリーニング」をおこなってください

 

詳しくはコチラ⇒https://faq.canon.jp/app/answers/detail/a_id/70234

印刷時がずれる原因と対処法

印刷時に文字の位置がずれてしまう場合、以下の原因が考えられます。
紹介する対処法を試してみてください。

原因1:ローラーの不具合

印刷が大幅にずれる場合や上にずれてしまう場合、ローラーが汚れている可能性があります。

ローラーが紙を正常に取り込めないため、位置ずれが起きてしまうのです。

 

対処法:ローラーを清掃する

ローラーは自分で簡単に手入れできるので、まずはやってみましょう。

 

➀電源を切ります

➁電源プラグを本体から引き抜きます

➂給紙トレイを引き出します

➃水で濡らして固く絞った布を用意します

➄ローラーを縦方向に回転させながら、布で横方向に拭きます

➅柔らかくて繊維の出ない乾いた布で水分をふき取ります

CANON PIXUS-MG6990の場合 出典元:インク革命.COM

➆給紙トレイを元に戻します

➇電源プラグをコンセントに差して、電源をいれます

 

コチラの手順はあくまで参考です!

ローラーの位置や数も、コピー機・複合機によってことなるので、詳しくはご自身の持っているメーカー、機種のクリーニング方法をご覧ください。

 

原因2:用紙が正しい位置に設置されていない

用紙ガイド(用紙の位置を整えるもの)の位置を合わせていなかったり用紙を揃えずにセットしてしまうと、紙が正規の位置で取り込まれないのでずれが生じてしまいます。

 

対処法:用紙揃えてガイドを合わせる

用紙を設置する前に、机などで用紙の揃えてからセットするようにしてください。

そして、セットしたら必ず用紙ガイドを紙のサイズに合わせてください。

※紙を挟んでいる緑の部分が用紙ガイドです。

 

原因3:ページの設定が適切でない

印刷位置が数センチほどずれる場合は、印刷物のページ設定が適切でない可能性があります。

そのせいで、印刷されるものと実際の大きさに誤差が生じてずれてしまうのです。

 

対処法:ページ設定を変更する(実際のサイズに変える)

ページ設定を変更することでずれが解消される場合があります。

ページ設定の変更手順はメーカー、機種によって異なるのでご注意ください。

 

ここでは、リコーのWindows10での設定手順をお伝えします。

➀キーボードのWindowsマークと「R」を同時に押して、「ファイル名を指定して実行」を起動します

➁名前欄に「cntrol」と入力し、OKボタンをクリックします

➂コントロールパネルを開き、「デバイスとプリンターの表示」をクリックします

➃使用中のプリンターアイコンの上で右クリックし、「印刷設定」を選択します

➄表示されたページのタブで、「項目別設定」をクリックします

➅「両面/集約/製本」をクリックし、その中の「印刷位置の設定」を選択します

➆印刷位置の調整の部分で印刷位置を細かく設定できます

➇設定が完了したら、OKボタンをクリックします

➈印刷を実行し、印刷位置がずれていないか確認します

詳しくはリコーの印刷位置設定方法をご覧ください。

 

原因4:用紙の大きさや形が一定じゃない

用紙の大きさが規定以上または規定以下の場合、印刷物は端に寄ってしまいます。

また、用紙の形が歪んでいる場合は、印刷物も同様に曲がってしまいます。

 

対処法➀:規定サイズに合った用紙を使う

印刷物が端による場合、設定してある規定サイズにあった用紙を使って印刷してみてください。

 

対処法②:正確に断裁された用紙を使う

形が歪んでいる用紙を使っていた場合、綺麗な長方形に断裁されている用紙を使って印刷してみてください。

尚、ご自身で用紙を断裁している場合は、しっかりサイズを測って均等な形になるように調整してください。

 

原因5:インクの吹き出し口に不具合がある

文字自体が歪んでしまう場合、インクの吹き出し口に不具合が生じている可能性があります。

インクジェットプリンターは、インクの吹き出し口が左右に動きながらインクを吹き付けることで印字されます。

 

しかし、その吹き出し口が何らかの原因でずれたり、経年劣化によって上手く作動しなくなると、印字する文字にも影響が出てしまうのです。

 

対処法:プリンターヘッドの調整

ヘッドの位置調整は、自動調整と手動調整の2つがあるようです。

自動で調整が出来るかは機種によって違うと思うので、確認してみてくださいね。

 

ここでは、エプソンのPX-M781Fの調整手順をお伝えします

➀プリンターの電源をオンにします

➁プリンターのディスプレイから「プリンターのお手入れ」を選択します

➂「プリンターの位置調整」を選択します

➃罫線ずれ、文字のゆがみの場合は「縦罫線ずれの改善」をクリックします

➄A4サイズの普通紙を用紙カセットにセットして「開始」を押し、印刷を開始します

➅印刷された調整パターンを確認し、一番上下のずれがなく直線に見えるものの番号を確認します

 

 

➆「➅」で確認したパターンの番号を画面で設定します

➇「#1」で確認した番号を【-】【+】を選択し、「#2へ進む」をクリックします

➈「#2」も同様に設定し、画面の指示に沿って進みます

⑩「次の印刷結果から調整結果が反映されます」と表示され、OKを押すとプリンターのおていれ画面に戻ります

 

詳しくはコチラ⇒ https://faq2.epson.jp/web/Detail.aspx?id=36161

 

色ずれの原因と対処法

印刷物の色がずれたように印刷される場合もあります。

その場合、以下の原因が考えられます。

対処法と一緒に確認して、解決していってください!

 

原因1:設置場所が悪い

複合機・コピー機の設置場所は正しいですか?

不安定な場所や傾いた場所に置いていると色ずれが発生する可能性があります。

 

対処法:平らな場所に移動させる

少しでも斜めっていそうな場合は、すぐに平らな場所に複合機・コピー機を異動させてください。

 

また、不安定な場所に置いておくと、地震発生時に倒れてきたりと危険です。

むらなどの不具合だけでなく防災のためにも、安定した場所におくようにしましょう。

 

原因2:トナーカートリッジが正しく装着されていない

トナーカートリッジがしっかりセットされていないと、色がうまく出ない場合があります。

 

対処法:トナーカートリッジを正しくはめる

トナーカートリッジを確認して、奥までしっかり装着してください。

その後、全ての色が位置ずれなく装着されているか確認してください。

 

原因3:残り少ないトナーがある

残り少ないトナーがあると、色にバラツキが出て色ずれが発生することがあります。

 

対処法:トナーを交換する

消耗品の状態を確認し、量が少ないカラーはないか見ます。

量が少ないカラーがあったら交換してください。

 

色ずれ補正をしてみよう!

複合機・コピー機の多くは、「色ずれ補正」という機能がついています。

この設定をすれば、自動で色ずれを検知し色ずれやいろが滲んでいる画像を補正して綺麗に印刷してくれるのです!

 

「RICOH SP C751」の色ずれ補正の設定方法を紹介します。

  • ➀初期設定キーを押す
  • ➁「調整/管理:画像」→「色ずれ補正」→「実行」の順で操作

 

これだけです。

尚、自動補正は30秒ほどで終わります。

 

それでも直らない場合は業者に連絡

以上の方法を試しても直らない場合もあります。それは、原因が機械内部にある時です。

 

内部の調査と修理は専門の知識がある人がやらないともっと壊れてしまう可能性もありますし、修理時に怪我をする恐れもあります。

そのため、絶対に自分で何とかしようとせず、業者の方に依頼しましょう!

業者の方にやってもらうのが一番早く修理する方法です。

 

まとめ

いかがだったでしょうか。コピー機・複合機の不具合は解消されましたか?

急に印刷が上手くいかなくなると焦りますしイライラしますよね。

 

しかし、解決方法は思ったより簡単だったりします。

また、定期的に自分でメンテナンス(ローラーの清掃やガラス面を拭くなど)を行えば、不具合が起こることも少なくなります。

 

また何か起こったらこの記事に書いてある原因を確認するのがいいと思うので、ぜひブックマークに入れておいてください。

その他にも、コピー機の使い方やビジネス関連の記事を週1で更新しています。

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