今や、YouTubeは世界中の人が視聴しており、一般人であってもYouTubeで動画を挙げて収入を得ている人も増加しています。
出典元:シニアガイド
上のグラフからも分かるように、無料動画サービスではYouTubeが圧倒的に利用者が多いのです。
そのため、世界中の人に情報発信ができるYouTubeを企業で使えば、もっと多くの人に企業のことを知らせることができるのではないでしょうか。
そこで今回は、YouTubeを企業で活用するメリットやポイント・活用成功例を通して、YouTubeのビジネス利用は上手くいくのかを考えていこうと思います。
YouTubeを利用する際、ほとんどの人が休憩中やお休みの時に視聴すると思います。
そこで見る動画は、まじめな動画よりも面白いものや癒されるもの、雑学などが多いのではないでしょうか。
そのようなみんなの興味を引く動画が溢れている中で、企業の動画は見てもらえるのか不安ですよね。
しかし、2019年に行ったwebアンケートで「YouTubeがきっかけで商品やサービスを購入・利用したことはある?」という質問をしたところ、約4割の人が「ある」と答えました。
(アンケート結果引用元:ギブさんの車購入ガイド)
また、2018年にインフルエンサー研究所が行った実施した「YouTubeの利用実態に関する調査」で、
「チャンネル登録しているYouTuberが紹介している商品・サービスを購入した経験はありますか」という質問に対し、50%の人が「購入経験がある」と答え、購入理由は「商品の良さが良く分かったから」だそうです。
このように、YouTubeがきっかけで商品を購入しているユーザーは一定数いて、買いたくなるような商品説明を行えば、動画を見た人が買ってくれる可能性は高いです。
さらに、ジャストシステムが2014年に実施した「YouTubeに関するアンケート」では、5割の人が「YouTubeでの企業動画視聴をきっかけにそのブランドやサービスのサイトを訪問したことがある」と答えています。
その結果から、動画を視聴することで商品やサービスへの興味関心が大きくなることが分かります。
やはり、商品や自社PRのためにYouTubeを利用する価値はあります。
では、企業はYouTubeをどのように活用していけばいいのでしょうか。
企業がYouTubeを活用する方法は3つあります。
1つ1つ見ていきましょう。
自社のYouTubeチャンネルを作り、動画をアップロードしていく方法は、一番手っ取り早くて自社商品・サービスの良さを最大限に伝えられます。
しかし、動画撮影と編集をする必要があるので、動画制作スキルのある人材が必要になります。
画質・音質もある程度良くしないと視聴率も下がるので、そこも気を使わなければなりません。
また、クオリティの高いものにしようとするとさらに手間がかかるので、制作コストを事前に考える必要があります。
YouTubeで動画広告を配信する方法です。
予算を設定して広告を打ち出すことができるので、最初にお試しで広告を出したいという場合にも対応できます。
また、ユーザーが広告を長時間再生したり広告をクリックした時しか料金が発生しないのもお得な点です。
人気YouTuberに商品・サービスを紹介してもらうことで注目度や購買意欲を高める方法です。
しかし、人気のYouTuberであればあるほど依頼費は高くなっていきます。
例えば、フォロワー5万人のYouTuberに依頼する場合は10万~20万円かかるそうです。
また、タイアップしたからと言って必ず買ってもらえるわけではありませんし、商品・サービスにマッチしたYouTuberを起用する必要があります。
タイアップを考えている場合、どのようなYouTuberが合っているかを社内で話し合って決めましょう。
YouTubeの視聴者数は、2020年で6500万人に上っています。
これほど多くの人が視聴しているYouTubeで動画をアップすれば、今まで知ってもらえていなかった層にも商品やサービスをアプローチできるでしょう。
そうなれば、今までターゲット層として見ていなかった潜在顧客を見つけられて、売上をもっと伸ばすことができる可能性も十分にあります。
やはり母数が多いところにアプローチしていくのは大切です。
動画は、紹介文よりも「見てみようかな」と思ってもらいやすいです。
さらに、その動画がアニメやドラマのように進んでいったら益々見やすくなります。
ショートドラマで商品のPRをしている例でいうと、ティファニーのCMが有名ですね。
ただ、あのCMはちゃんと脚本がいて演じている方も有名な俳優さん女優さんなので、そういうところで多くの人の目を引いた部分もあると思います。
しかし、あのように商品紹介を少し工夫することでより多くの人に届けることができるのです!
視聴したユーザーに、動画が面白かったりみんなにこの商品・サービスを知らせたいと思ってもらえれば、Twitterやインスタグラムで拡散してもらえる可能性があります。
拡散されるとより多くの人に商品・サービスを知ってもらえますし、それと同時に企業の名前も認知してもらえるでしょう。
それだけ、SNSでの拡散は大きな利益に繋がるのです。
商品・サービス紹介動画から店舗やウェブページの訪問に繋げることもできます。
動画を見て商品・サービスに興味を持ってくれたユーザーが他の商品や色味などを知るために訪れてくれるケースが多いです。
動画概要欄にウェブサイトのURLを貼ることで、より誘導しやすくなります。
その際、動画内でも概要欄にURLを貼っていることを伝えておきましょう。
YouTubeで広告収入を得るには、登録者数が1000人以上・間近12か月の総再生時間が4000時間以上・広告掲載に適したコンテンツであることなどの条件がありますが、その条件を満たせば広告収入を得ることができます。
企業がYouTubeで動画をあげる目的は新規顧客の獲得や認知度アップですが、その動画で収入を得ることができたら一石二鳥でいいと思います。
役に立つ情報を発信することで、顧客満足度を上げることにも繋がるでしょう。
投稿する動画内容に一貫性を持たせるためにも、チャンネルのコンセプトは明確にしておきましょう。
このチャンネルで視聴者に伝えたいことは何か、どのような動画を上げていきたいかをハッキリさせておくことで、動画投稿のモチベーションを保つことができます。
その際、動画内容は撮影が難しいものでないかどうかも確認しておきましょう。
動画を見てほしいターゲット層を決めましょう。
ターゲットを決めることで、動画内容や雰囲気に統一感を出せてよりクオリティの高いものにすることができます。
また、ターゲットを絞り込むことでその人たちに合った動画を作ることができるので、ファンがついて登録者数の増加にもつなげられると思います。
YouTubeで動画を探す際、サムネイルに惹かれて動画を視聴したことがあると思います。
つまり、多くの人の興味を引くサムネイルを設定すれば、動画のクリック数も上がる上に関連動画やユーザーへのおすすめ動画に上がりやすくなるのです。
ただし、サムネイルからのクリック率を上げるために動画内容とは関係のない画像をサムネイルに起用する「釣り動画」を作ることは絶対に止めましょう。
視聴者に不適切動画として通報される可能性があるなど、いいことがありません。
動画内容を充実したものにすることも大事ですが、概要欄の工夫も大事です。
概要欄にターゲットユーザーが検索する可能性の高いキーワードを散りばめることで、検索結果に表示されやすくなります。
その際、タイトルも動画の内容が一目でわかるような書き方にしてくださいね!
動画がどの程度見られているかを表す「視聴維持率」も重要な指標です。
視聴維持率が高いとユーザーの満足度が高い動画と判断され、ホーム画面や関連動画に表示されやすくなるのです。
多くのユーザーは動画を見終わったら関連動画から新たな動画を探します。
そこに表示される確率が高くなれば、視聴ユーザーも増えて商品やサービスに興味を持ってくれる見込み顧客も増えるのです。
視聴維持率を高くするために、より内容が濃くて分かりやすい動画を作りましょう。
チャンネル登録数や視聴ユーザーを増やすためには、新しい動画を継続して投稿していくことが重要です。
内容が濃くて分かりやすい動画を沢山出していくことでファンが増え、売上にも繋がります。
そのため、月一で「何曜日の何時に投稿する」などの投稿時間を決めて、それに合わせたスケジュールを作成しましょう。
では最後に、YouTubeを運用している企業の成功事例をご紹介したいと思います。
北欧を始めとする様々な国で作られたインテリア雑貨やオリジナル商品などのアイテムを取り揃えている雑貨屋さん。
YouTubeでは、短編ドラマやモーニングルーティーンなど、素敵なインテリアに囲まれた生活を配信しており、概要欄から作品紹介や連載記事を見ることが出来るようになっています。
ただ商品を紹介するのではなく、日常生活メインの動画に素敵なインテリアを登場させるという方法は、インテリアの主張がないにも関わらず購買意欲を掻き立ててくれます。
歯科医院のザ・ホワイトデンタルクリニックでは、YouTubeで歯磨きのやり方や実際の施術の様子を紹介しています。
酷い状態の歯でも綺麗にしてくれるのが動画で分かるので、歯の治療に不安を持っている人も事前に施術方法を確認できるので安心して施術することができます。
城南美容外科のYouTubeチャンネルでは、プチ整形や脂肪吸引の施術の様子や悩み相談など、美容系に特化した動画を数多く投稿しています。
脂肪吸引やプチ整形などは施術にどのくらいの時間がかかるのか、施術後痛みや後遺症はないのかなど、不安点が多いと思います。
そのような多くの人が気になる点を解決してくれる動画を投稿しているので、登録者が多いのも頷けます。
クラウド会計ソフトを提供している会社です。
この企業のYouTubeチャンネルでは、確定申告についての知識や会計ソフトfreeeの使い方動画など、労務に関する知識やフリーランスが知っておくべき知識などを紹介しています。
初心者向けに作られており、内容として簡単で分かりやすくなっています。
OAランドは、コピー機・複合機を販売している会社です。
YouTubeでは、新卒に向けてのコピー機の使い方や失敗しないコピー機の選び方など、コピー機に関する動画をあげています。
また、BIGPADやシャープのコピー機を実際に使ってみた動画も上げています。
コピー機の使い方が良く分からない人も多いと思うので、このような使い方動画は需要があると思います。
このように、多くの企業がYouTubeチャンネルを持って企業ごとの特徴ある動画を投稿しています。
チャンネルを持っているのはBtoC企業だけではないので安心してください。
企業の良さをアピールできる動画を投稿していきましょう!
今回は、YouTubeを企業で運用するコツや事例を紹介しました。
今後もYouTubeチャンネルを持つ企業は増えていくと思います。動画からファンになってくれるユーザーもいると思うので、ぜひ挑戦してみましょう♪
ただし、動画の内容やターゲット層を決めたりどのくらいの頻度で投稿するのかなどの事前準備は必ず行ってください。
チャンネルだけ作って機材も買ったのに結局やらなくなった、登録者が増えないから中止するなどになったら時間もコストも無駄になってしまいます。
チャンネル登録者数はそんなすぐに増えるものではないことを念頭において、とにかく質の高い動画を作ることに集中しましょう。
視聴率を分析して、ユーザーが求めている動画は何かも追い求めてくださいね!!