レーザープリンターとインクジェットの違いとは?かかるコストや用紙の違いなど比較!

 

複合機・コピー機を導入する際に、印刷方式として「レーザープリンター」と「インクジェットプリンター」のどちらを選べば良いか悩んだことはありませんか?

「レーザープリンターとインクジェットプリンターの違いが分からない」
「うちのオフィスに合っているのはどちらだろう?」

と気になっている方もいらっしゃるでしょう。

 

そこで今回は、2つの見分け方や違い、オフィスに適しているタイプなどについてご紹介します。

この記事を読むことで、あなたのオフィスにより適した印刷方式の複合機・コピー機を選べるようになるので、ぜひ参考にしてください。

 

レーザープリンターとインクジェットプリンターの違い

 

まずはそれぞれの違いや特徴について、レーザープリンターとインクジェットプリンターを比較しながら見ていきましょう。

まずは、簡単に表でインクジェットとレーザーの違いを知っていきましょう。

 

違い レーザープリンター インクジェットプリンター
印刷方法 粉上のインク(トナー)をドラムに吹きかけローラーでくっつける 液体のインクを用紙に吹きかける
印刷速度 速い ゆっくり
初期費用 家庭用は安く、業務ような高い 安い
ランニングコスト 比較的安い 高くつく
耐久性/耐用枚数 5年/約300万枚 5年/約2万枚
消費電力 高い 低い
印刷用紙 普通紙・上質紙・マット紙など 光沢紙・コート紙・マット紙
用途 大量印刷、資料などの印刷 写真、イラストなどの印刷

 

詳しく説明していきますので、違いを比較してみてください。

 

印刷方式の違い

レーザープリンターは、「トナー」と呼ばれる粉状のインクを用紙に吹きかけて感光体(ドラム)というローラーで圧着して印刷します。

 

インクジェットプリンターは、液体のインクを用紙に吹きかけることで印刷しています。

 

印刷スピードの違い

レーザープリンターはトナーを吹きかけて一気に印刷できるので、印刷スピードが速く大量印刷に向いています。

そのため、大量印刷の機会が多いオフィスで活躍しているのです。

 

インクジェットプリンターはインクを吹きかけて少しずつ印刷を行うので、レーザープリンターに比べて印刷速度が遅いです。

 

向いている印刷物の違い

レーザープリンターは、熱でトナーを押し付けるので水に強く、文字や資料などのはっきりした印刷が得意です。

そのため、文字メインの印刷が得意です。

逆に色味をはっきりさせる必要がある写真や画像の印刷は苦手です。

 

一方インクジェットプリンターは、色味の再現が得意で繊細な表現を印刷するのが得意です。

そのため、写真や画像などの色味を重視する印刷が得意です。

その分インクが滲みやすく水に弱いというデメリットがあります。

 

コストの違い

オフィスに導入する際はコストパフォーマンスも気になるところ。

そこで、参考としてここではそれぞれの代表的な機種のスペックを比較してみましょう。

 

スペック インクジェットプリンター(キヤノンMG7730)
レーザープリンター(キヤノンLBP9900Ci)
印刷可能枚数(1カートリッジ、1トナーあたり) 650枚 16,500枚
1枚あたりのコスト 12.5円 8.2円
耐用年数 5年

 

本体価格についてです。

インクジェットプリンターはコンパクトなものが多いので、本体価格はインクジェットプリンターの方が抑えられます。

オフィス用サイズは大型モデルなので、その分初期費用が高くなります。

 

【レーザーとインクジェットの本体価格について】

  • ・インクジェットプリンター・・・数千円~数万円
  • ・レーザープリンター・・・数万円~数十万円

 

ランニングコストについてです。

インクジェットプリンターは1カートリッジあたりの印刷枚数が少ないので、頻繁にカートリッジを交換する必要があり、ランニングコストが高くつきます。

一方のレーザープリンターは1トナーで大量に印刷できるので、交換の手間を最小限に抑えてランニングコストを安くできます。

 

レーザープリンターは家庭用サイズとオフィス用サイズの両方があるので、使う場所に合わせて選ぶといいでしょう。

また注目したいのが印刷にかかるコストです。

1枚あたり12.5円と8.2円とでは随分な開きがありますよね。

大量に印刷するほどコスト差が広がっていくので、大量印刷を目的とするならレーザープリンターを選ぶのが正解でしょう。
もちろん印刷物の美しさを重視するなら、多少コストがかかってもインクジェットを選んだほうが良いので、用途に合わせて考える必要があります。

 

ランニングコストについては、「インクジェットとレーザーのランニングコストまとめ」の方でもっと詳しく説明しているので、これからプリンターを導入する方はぜひこちらも見てから検討してください!

お得に購入できるようになるのでおすすめです♪

 

耐久性の違い

耐用年数に関してはどちらも5年となっています。

どちらも定期的なメンテナンスを行うことで使える期間が延びることもありますので、メンテナンスは必ず行うようにしてください。

耐用枚数に関しては違いがあります。

レーザープリンターの耐用枚数は約300万枚なので、あまり限界を気にせず印刷できます。

一方、インクジェットプリンターの耐用枚数は約2万枚なので、印刷頻度が高いとすぐに限界が来てしまいます。

インクジェットは耐用枚数を気にする必要があります。

 

なお、レーザープリンターは修理費が高くつきやすいので、保守契約を結ぶことを検討し、予想外のコストに備えておくことも忘れずに!

保守契約は印刷した枚数に応じて料金を支払うことで、万が一故障や劣化した時に無償で修理してもらえる、というサービスです。

 

インクジェットは本体価格や安いので、ある程度使って故障した場合は、買い替えた方が安く済む可能性が高いです。

 

消費電力の違い

レーザーとインクジェットでは、消費電力にも違いがあります。

 

レーザープリンターは、トナーを熱で用紙に圧着させるので、印刷時やウォームアップ時の消費電力が高いです。

その分、待機時やスリーブ時は消費電力を抑えています。

インクジェットプリンターは、印刷時に熱を利用しないので、レーザーよりも消費電力が低いです。

 

  • 〇レーザーの最大電力:1300W程度
  • 〇インクジェットの最大電力:100W程度

 

レーザーとインクジェット、どちらを選ぶべきなの?

レーザープリンターとインクジェットプリンターの違いはある程度理解できたかと思います。

結論から言うとどちらがいいというわけではなく、用途やシーンに合わせて選ぶのがおすすめです。

 

レーザープリンターは文字や資料の大量印刷に向いているので、文字メインの印刷が多く印刷量が多い場合におすすめです。

インクジェットプリンターは写真や画像の印刷に向いているので、色味を重視する写真などの印刷が多い場合におすすめです。

 

それぞれの特徴を把握して、印刷したいものに合ったプリンターを選ぶようにしてください。

 

レーザープリンターやインクジェットプリンターは複合機とは別?

 

「複合機・コピー機とは別にレーザープリンターを導入しないといけないの?」
「インクジェットは別で購入する必要がある?」

といった相談を受けることが多いです。

オフィスに必要な機能を1台にまとめた物が複合機・コピー機なので、別々で購入する必要はありません。

 

複合機・コピー機に搭載されている主な機能は次の4つが挙げられます。

  1. 印刷機能
  2. コピー機能
  3. スキャナー機能
  4. FAX機能

 

機種によって印刷機能がレーザープリンターまたはインクジェットに分かれているわけです。

 

つまり複合機を導入するときは次の2つのどちらかが選択肢となります。

  • レーザープリンター搭載の複合機
  • インクジェット搭載の複合機

 

用途に合わせて、メインで使うレーザープリンター複合機に加え、別途インクジェット用のプリンターを購入するケースもあるので、ニーズに合わせた導入を考えることが大事です。

 

しかし、複合機は会社で使う場合が多く、一般家庭と比べるとかなり多くの印刷を行います。

そのため、インクジェット複合機よりもレーザー複合機の方がコスト面を抑えられるでしょう。

 

レーザープリンターとインクジェットのコピー用紙の違い

 

レーザープリンターとインクジェットプリンターはそれぞれ「適した用紙」が異なります。

使用可能な用紙をまとめると次の表のとおりです。

 

レーザー インクジェット
  • 普通紙
  • 上質紙
  • 再生紙
  • レーザープリンター用紙(非加工紙類)
  • マット紙
  • 光沢紙
  • コート紙
  • マット紙(加工紙類)
  • インクジェット紙

ここからは各印刷方式で利用可能な用紙について解説していきます。

 

写真の画質や解像度が高いのはインクジェット

上記した「レーザープリンターとインクジェットの見分け方」でも触れた通り、写真やイラスト、ポスターなど解像度の高さにこだわった印刷物に適しているのはインクジェットです。

 

インクジェットプリンターに適している用紙は「加工紙類」と呼ばれるもので、具体的には次の3つが挙げられます。

 

光沢紙 主に写真印刷に使用。美しい発色・再現性が特徴。
コート紙 表面にコート剤を塗布し、彩度が高く発色が美しい。商用印刷物(チラシ)などで使用。ボールペンなどの書き込みには不向き。
マット紙 艶消し加工がされ、コート紙と違いボールペンなどで書き込みも可能。ただし彩度はコート紙に劣る。

 

いずれも印刷の美しさを重視した用紙になっており、インクジェットの性能を最大限に引き出すことができます。

 

コストパフォーマンスに優れているのはレーザープリンター

一方でレーザープリンターに適している用紙は「非加工紙類」に分類されるもので、次の3種類が挙げられます。

 

普通紙 レーザープリンターで一般的に使用されている用紙。コピー紙と呼ばれることも。
上質紙 化学パルプの配合率が100%の紙。印刷がきれいになり、文字が見やすい。
再生紙 上質紙と比べて多少黄色みが強い。環境への配慮から使用される機会が増えた。

 

インクジェットプリンターに適している加工紙類と比べて、いずれの用紙も安価に購入できるのが特徴です。

トナー代だけでなく、用紙にかかるコストの少なさもレーザープリンターの方が優れているため、大量印刷を目的に導入するならレーザープリンターが最適といえるでしょう。

 

レーザープリンターとインクジェットプリンターのメンテナンス方法

レーザープリンターやインクジェットプリンターは適切にメンテナンスをしてあげることで、品質の低下を防ぎ、耐用年数を伸ばすことが可能です。

ここからは各メンテナンス方法について紹介していきましょう。

 

レーザープリンターのメンテナンス

レーザープリンターは「トナー」と「ドラム」が消耗品に該当し、これらをメンテナンスしてあげなくてはなりません。

ほとんどの機種がトナー・ドラムの交換時期になると通知してくれるので、そのタイミングで交換すればOKです。

 

また消耗品の交換だけでなく、定期的な清掃も大事なメンテナンスになります。

清掃方法はメーカーおよび機種によって異なるため、マニュアルに沿った適切な方法を心がけるようにしましょう。

 

インクジェットプリンターのメンテナンス

インクジェットプリンターのメンテナンスは定期的に「ヘッドクリーニング」を行ってあげればOKです。

 

トラブルのほとんどはインクのノズル部分に汚れが溜まり、詰まりが生じてしまうことにあります。

ほとんどの機種はヘッドクリーニング機能を搭載しており、これを定期的に行うことで目詰まりを解消し美しく印刷できるようになるのでぜひ試してみてください。

 

まだまだ聞きたい!よくある質問に答えます!!

Q1:レーザープリンターで光沢紙は使える?

A:使えない

光沢紙は熱に弱く、レーザープリンターで使用すると表面が溶ける恐れがあります。

適切に印刷できないだけでなく、紙づまりやドラムの汚れなど様々なトラブルを引き起こす原因となりかねないため、レーザープリンターで光沢紙を使用するのは控えるようにしましょう。

 

Q2:年賀はがきで色をきれいに出すには、どの用紙がおすすめ?

A:インクジェット用がおすすめ

年賀はがきはインクジェット用と一般用の2種類が販売されており、どちらを購入すれば良いのか悩む方も大勢いらっしゃいます。

もしインクジェットプリンターをお持ちなら、インクジェット用を購入した方がより色がきれいに出ておすすめです。

 

ただし、インクジェット用はがきはレーザープリンターに適していないため、持っているコピー機がレーザープリンターの場合は普通紙や上質紙を使いましょう。

 

Q3:インクジェットは家庭用に向いている?オフィスには?

A:インクジェットプリンターは導入費用の安さなどから家庭用に向いているとされます。

家庭で印刷物をプリントアウトする場合、さほど大量に印刷することは珍しいので、インクジェットプリンターの方が導入しやすいでしょう。

デザイン系の会社であれば、オフィスで使っているところもあるでしょう。

 

しかし、企業の印刷物は基本的に文章メインの原稿が多いので、色味を綺麗に出す必要はありません。

加えて、大量印刷の機会も多いので、オフィスにはレーザープリンターの方が向いています。

 

Q4:レーザープリンター用ラベルはインクジェットプリンターで印刷できる?

A:できません

オフィスで封筒や郵送物に貼り付ける「レーザープリンター用ラベル」を印刷する機会は多いでしょう。

しかし、残念ながら印刷することはできませんし、故障の原因に繋がりかねないので行わないのが無難です。

 

最近はインクジェット用のラベルや、レーザープリンター・インクジェットプリンター兼用のラベルも販売されています。

余計なトラブルを防ぐためにも機種に合わせたラベルを購入してください。

 

Q5:インクジェットで「にじみ」が出たらどうする?

A:対処法が3つあります。

インクジェットプリンターで印刷をすると「にじみ」が出てしまうことがあります。

その時は次の3つの原因をチェックし、対処方法を実践してみてください。

 

適切なインクを使用する

インクには寿命があり、古い物は品質が落ちてにじみが出ることがあります。

「まだ残っているから」と使用期限が過ぎているものを使い続けると、印刷劣化の原因となるので取り替えましょう。

また、粗悪なリサイクル品だと購入したばかりでも品質が落ちることがあるので注意が必要です。

 

用紙に合わせたインクを使用する

インクジェットプリンターで使えるインクには次の2種類があり、それぞれ得意な用紙が異なります。

  • 顔料インク・・・普通紙
  • 染料インク・・・光沢紙

 

文字印刷やビジネス文書を印刷する機会が多いなら「顔料インク」を、

写真やポスターの印刷が多いなら「染料インク」を使用するのがおすすめです。

 

用紙の裏表を確認する

インクジェット用紙は印刷面にコーティングが施されています。

間違って裏面に印刷するとうまくインクが吸収されず、にじみや発色の悪さが出てしまうこともあるので注意しましょう。

 

まとめ

今回はレーザープリンターとインクジェットプリンターの違いやそれぞれの適した利用シーンなどを紹介しました。

 

最後にレーザープリンターとインクジェットプリンターの比較ポイントについてまとめると、

ここがポイント
  • レーザープリンターは色のついた粉(トナー)を焼き付けて印刷し、インクジェットプリンターはインクを直接吹き付けて印刷する
  • 写真やポスターなど印刷の美しさにこだわるならインクジェットプリンター
  • 印刷スピードやランニングコストにこだわるならレーザープリンター

の3つが挙げられます。

 

「オフィスに合っているのはどっち?」
「それぞれの特徴を知りたい!」

その方はこの記事を参考に、どちらの印刷方式があっているのかをチェックしてみてくださいね。

 

オフィ助は実に多彩なレーザープリンター、インクジェットプリンターの複合機・コピー機をご用意しています。

「どちらの複合機・コピー機を導入すれば良いのか悩む…」という方はぜひ一度お気軽にオフィ助までお問い合わせください。

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