コピーやプリントをするときに、「原稿の向きを間違ってミスプリントしてしまった」という経験は誰にでもありますよね。
そのため、
「用紙の向きってどっち?セット場所に変わるから分からない」
「複合機・コピー機で原稿のセットミスをなくす機能を知りたい!」
このように考える人も多いでしょう。
そこで今回は、複合機・コピー機にセットする用紙の向き、出力設定機能の使い方やよくある疑問などについて解説していきます。
これを読めば、原稿や用紙のセットに悩まず、大切なコピーでもミスなくプリントすることが可能ですよ!
ぜひ読み進めてくださいね。
複合機・コピー機に原稿や用紙をセットする際、正しい向きというものが存在します。
間違った向きで入れてしまうと、間違った方向に印刷されてしまい紙が無駄になってしまいます。
ここで紙の向きを確認していきましょう!
まずは、原稿のセット方法です。
原稿のセットは、自動原稿送り装置(ADF)を使う方法とガラス面を使う方法の2通りがあります。
ADFを使う場合は、印刷したい面を上に向けます。
ガラス面を使う場合は、印刷したい面を下に向けます。
自動原稿送り装置(ADF)を利用する場合 | 印刷したい面を上にしてセット |
---|---|
ガラス面を利用する場合 | 印刷したい面下に向けてセット |
出典元:富士フイルムビジネスイノベーション公式ページ
ADFの場合、印刷したい面を下にセットしてしまうと印刷できないので注意してくださいね!
次に、コピー用紙のセット方法をまとめました。
コピー用紙のセット場所は、給紙カセット・手差しトレイ・背面トレイの3か所になります。
給紙カセットを使う場合は、印刷したい面を上に向けます。
手差しトレイを使う場合は、印刷したい面を下に向けます。
背面トレイを使う場合は、印刷したい面を上に向けます。
給紙カセットの場合 | 印刷したい面を上にしてセット |
---|---|
手差しトレイの場合 | 印刷面を下にしてセット |
背面トレイの場合 | 印刷面を上にしてセット |
給紙カセットとは、コピー機・複合機についている用紙を入れるための引き出しのことです。
手差しトレイとは、コピー機・複合機の横についていて広げることで用紙をセットできるトレイです。
はがきや封筒などの特殊用紙を印刷することができます。
手差しトレイのセット方法 出典元:富士フイルムビジネスイノベーション公式ページ
両面印刷をした時に、
「裏面が反対に印刷されてしまった!」
「カレンダーみたいにめくりたいのに、綴じ方をまちがえた!」
という経験をしたことがある人は多いでしょう。
両面印刷をする場合は、「印刷の向き」と「綴じ方」を気を付ける必要があります。
まず、綴じ方には「長辺綴じ」と「短辺綴じ」の2パターンがあります。
長辺とは、紙の長い方の辺のことで、短辺は紙の短い方の辺のことを指します。
長辺綴じか短辺綴じかで両面印刷時に印刷向きが横か縦かが異なります。
なお、読み取る面に関しては、上記と同様にセットする場所で変わるので、しっかり確認してからセットしてください。
両面印刷の向きは次の4パターンに分かれます。
【両面印刷の設定方法】
両面印刷の設定方法は、だいたいこのような感じです。
綴じ方さえ理解していれば簡単なので、覚えて印刷をしてみてください!
原稿のセットの仕方は合っていても、用紙の方向が間違っているとミスプリントになりますね。
しかし、「縦横の向きを間違えて、印刷が途中で見切れてしまった」というようなミスは、複合機・コピー機に搭載されている「出力設定」で回避することが可能です。
出力設定は比較的多くの複合機・コピー機に搭載されているので、ぜひこの機能を活用してみましょう。
【一般的な設定の仕方】
今回は、シャープさんのMX-2650FNを使って、設定方法についてご説明します。
他のメーカーさんや機種も表示の仕方に多少の違いはあれど、変更する箇所はほぼ同じなので、各機種で同じような操作をしていただければ問題ありませんよ。
➀「シンプルコピー」を選んで先に進みます。
➁右上の「詳細」を選択します。
③この画面になるので、左にある黒い四角の中から「原稿」を選択します。
④原稿を選択したら、「画像の向き」を用紙の向きに合わせて、どちらかを選択します。
これであとは「OK」を押してコピーを開始するだけです!
これだけで、原稿を縦にセットしても横にセットしても、希望通りコピーすることが可能になります。
特殊な原稿をプリントしたい場合、困るのが原稿の向きや用紙の向きですよね。
そこで、長辺綴じの場合とハガキのプリントについて、一般的な複合機・コピー機を例にお話しします。
雑誌の見開きのように印刷できる長編綴じですが、同じ長編綴じでも向きによって異なります。
例えば、A4サイズを長編綴じする場合はこのようになります。
A4サイズ | 綴じられる位置 |
---|---|
縦置きした場合 | 左の長辺 |
横置きした場合 | 上辺 |
長編綴じをしたい場合、重要なポイントは出力設定の「用紙方向」と「綴じる方向」です。
出力設定で
とすることで、長編綴じでの印刷ができます。
縦向きの長辺綴じ印刷を行いたい場合は、出力設定の用紙の向きが「縦」になっているかどうか確認してください。
両面印刷で長編綴じを行いたい場合は、次のように原稿をセットしましょう。
【ADFの利用】 | 原稿のセット |
---|---|
片面→両面 | 印刷したい面を上に1枚1枚重ねてセット |
両面→片面 | 最初に印刷したい面を上に1枚1枚重ねてセット |
ADFに原稿をセットする向きは、印刷面が上部であれば横置きでも縦置きでも問題ありません。
この時に、出力設定は縦向きにしておくことが重要です。
横向きの長辺綴じを行いたい場合は、出力設定の用紙の向きが“横”になっているかどう確認します。
用紙の向きは“横”と“上部長辺綴じ”などといったように、出力設定をセットする必要があるので注意しましょう。
機種によって、どの長辺を綴じるのか指定する必要がある複合機・コピー機もあります。
ハガキへ印刷をしたい場合、手差しトレイを活用することが多いです。
手差しトレイでは、ハガキの印刷面を上にセットして印刷を行います。
ハガキを設定した後は、出力設定で用紙サイズの変更を忘れないようにしてくださいね。
また、パソコンを使用してプリントするときは、印刷設定などでハガキサイズでのプリント設定が必要です。
便利な出力設定ですが、機能としては原稿の向きの設定だけではありません。
そのため、使用するにあたって疑問に思う声も数多くあります。
そこで、出力設定のよくある疑問4つについて解説しましょう。
使用する前に認識しておいた方がいい内容もあるので、ぜひ読み進めてください。
A. 管理者設定や出力設定は使用前に必ず確認しておきましょう。
出力設定が利用できる場合は、設定ミスがないかどうかチェックしておくことも大切です。
もし管理者設定で出力設定の変更が禁止されている場合、管理者権限がない限り自分で変更することはできないので覚えておいてください。
A. A4など規定のサイズではなく、規格外の特殊用紙へプリントしたい場合は、手差しトレイもしくは用紙トレイへ用紙をセットする必要があります。
ただし、用紙トレイを使用できるのは、その複合機・コピー機が対応している規格内の用紙サイズだけです。
長尺用紙などは用紙トレイへ収納できないので、手差しトレイを使用しましょう。
原稿サイズは方向の変更と同様に、出力設定で設定ができますよ。
尚、手差しトレイの場合は設定方法が異なるので次項の「手差しトレイでも出力設定で向きを合わせられる?」を参考にしてくださいね。
例えば、先にご紹介したMX-2630FNの場合、用紙トレイを使用する場合、前項で説明したように「原稿」をタップすると、用紙のサイズも指定することが可能です。
インチや直接入力でも指定することができるので、
といった2つのポイントを押さえてプリントをしましょう。
A. 出力設定で原稿の方向を合わせるためには、ADFもしくはガラス面に原稿をセットする必要があります。
ユーザー指定サイズの用紙の印刷を行う場合でも同様です。
ただし、長尺用紙の印刷を行う場合は、手差しトレイへ用紙をセットしプリントしなければなりません。
手差しトレイを使ってプリントする場合は、出力設定の方向を変更することはできないので覚えておきましょう。
A. 出力設定で使用した用紙のサイズは、「登録サイズ」として記録しておくことができます。
ただし、一度印刷を終了しホーム画面に戻ってしまうと、「シンプルコピー」や「コピー」で設定されている機能へ戻るので注意しましょう。
機種によっては、ジョブプログラムも搭載されていることがあり、活用するのもおすすめです。
出力設定以外の方法でも、用紙の向きを変えることができる機能が付いた複合機・コピー機があります。
そこで、出力設定以外で用紙の向きを変えるのに役立つ機能を2つご紹介しましょう。
セットした原稿と用紙トレイにセットされている用紙の方向が異なると、ミスプリになってしまいます。
そこで自動画像回転機能を利用すると、セットされた原稿の向きを自動的に感知し、用紙に合わせて印刷することが可能です。
この機能を利用することで、原稿のセット方向を気にすることなくプリントすることができますよ。
富士フイルムビジネスイノベーション(旧富士ゼロックス)の機種ではコピーの「読み取り方法」、シャープでは「回転コピー」で設定しましょう。
原稿向き自動検知機能は、スキャンのときに原稿の向きを自動的に検知し、正しい方向に回転して送信する機能です。
キャノンの複合機・コピー機に搭載されている機能で、ファンクション設定の「OCR設定」で利用することができます。
このほかにも、ブラザー・リコーなどの複合機・コピー機にも、多少名称は異なりますが、自動的に原稿と用紙の方向を合わせてくれる機能が付帯されていますので、活用してみてくださいね。
「ミスプリを失くすには、どの機種が使用しやすいの?」と思う方もいますよね。
ここからは、出力設定つき複合機・コピー機のおすすめ機種3台をご紹介していきます。
といった3つのポイントを兼ね備えた機種をご紹介するので、ぜひ複合機・コピー機選びの参考にしてくださいね!
エプソンが発売するビジネス用プリンター「PX-M7110F」は、印刷コストを抑えることに力を入れた機種です。
基本的な機能 |
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インクのタイプと色数 |
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対応最大用紙 | A3 |
コピー速度 |
|
X-M7110Fは、有料オプションであることも多い無線LANが標準搭載されています。
また、両面コピーでの長辺綴じもタッチパネルで仕上がりイメージが確認できたりと、操作しやすく希望通りの印刷がしやすいのも特徴です。
できるだけ使用方法はわかりやすく、そして低コストの複合機・コピー機を探しているという方にピッタリですよ。
キャノンのiR-ADV C3530F Ⅲは、操作性が高いと定評のある機種です。
基本的な機能 |
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インクのタイプと色数 |
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対応最大用紙 | A3 |
コピー速度 |
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ADFやFAXはオプションとなっています。
ADFは、両面同時読取と反転読取いずれかを選択することが可能です。
前項でご紹介した原稿向き自動検知機能も搭載されているので、スキャンで原稿を読み込みたいときにも大変便利ですよ。
10.1インチの大画面とタッチパネルを採用することでよりスムーズな操作が可能になっています。
また、「アドバンスドボックス」により、パソコンからのファイル共有や文書の保存ができるため、同じ書類を印刷することが多い場合に役立ちます。
シャープのMX-2630FNは、シンプルな操作パネルで操作しやすく、そして作動音も小さく仕事の邪魔をしない複合機・コピー機です。
基本的な機能 |
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インクのタイプと色数 |
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対応最大用紙 | A3 |
コピー速度 |
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印刷にかかる作動音は、複合機・コピー機の近くの席の人にとっては騒音に感じることもあります。
MX-2630FNは稼働時平均52デシベルで、家庭用エアコンの室外機と同等レベルの音量なので、オフィスで使用することを考えると極めて静かな作動音と言えますね。
自動画像回転機能「回転コピー」が搭載されており、出力設定での用紙の方向を変えることも可能です。
ミスプリをできるだけ失くしたい、難しい手順なく印刷をしたい!といった場合におすすめです。
詳しいMX-2630FNの性能や価格については、次の記事を参考にしてください。
京セラのTASKalfa54 ci/wシリーズは、ブラックとホワイトの2種類から選べるA3カラー複合機です。
基本的な機能 |
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インクのタイプと色数 |
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対応最大用紙 | A3 |
コピー速度 | モノクロ:3.4秒~6.4秒 カラー:4.8秒~8.5秒 |
モバイルプリントやクラウド連携など、離れた場所にいても使いやすい機能を多く搭載しています。
向きに関しては、自動回転機能が付いているので、用紙の向きが分からなくなった場合も安心です。
その他にも、高度なセキュリティ対策や高速Wi-Fi Direct通信への対応、機器の管理機能、まとめてスキャン機能など、生産性をアップする機能がたくさん搭載されています。
様々な働き方に対応できる複合機がほしい方、セキュリティ対策がしっかりしている複合機を探している場合におすすめです。
いかがでしたか。
今回は、コピー時に悩みがちな用紙・原稿のセットミスに対処する方法や、機能についてお話ししました。
覚えておいてほしいポイントとしては次の3つがあります。
「ミスプリが多くて困る」
「簡単に設定して、用紙の向きを気にせず印刷をしたい」
といった方は、この記事を参考にぜひ複合機・コピー機の機能を使ってみてくださいね!
オフィ助では、複合機・コピー機の機能についてのご相談も喜んでお受けいたします♪
ぜひお気軽にオフィ助までお問い合わせください。
お客様のニーズに合わせてできる限りの対応をさせていただきます!