テレワークが当たり前になってきている昨今ですが、テレワークはメリットばかりではありません。
次のグラフを見てみましょう。
画像出典元:offers
このグラフは、テレワーク実施時の課題をついてのアンケートになります。
様々な課題がありますが、一番問題視されているのは「コミュニケーション不足」です。
今回は、テレワークでのコミュニケーション不足を解決するにはどのような工夫をすればいいのかを紹介していこうと思います。
まずは、コミュニケーションが取りにくいことでどんな悪影響があるのかを確認しておきましょう。
テレワークだと、メールやチャットでのやり取りが多くなります。
そのため、文章だけで自分の状況を説明したり相手の説明を理解する必要があります。
文章だけではその場の雰囲気やニュアンスが伝わり辛いため、お互いの認識にズレが生じる恐れがあるのです。
テレワーク中は、従業員がどんな作業をしているのか目で見ることができません。
そのため、返信が遅かったり会議を途中退出したりすると「サボってるんじゃないか」と懐疑的になってしまうのです。
そうなると、上司と部下の信頼関係がなくなり社内の人間関係が悪くなる恐れもあります。
仕事の合間のリフレッシュとして他社員と雑談をする時間は大切です。
リフレッシュになるだけでなく、その会話からアイデアを得られる場合もあります。
しかし、テレワークだと業務以外の連絡をする機会が極端に減ってしまい、他社員との繋がりも出社している時より薄れてしまいます。
そうなると孤独感が増し、ストレスに繋がる場合もあります。
そのようなストレスが増えると、生産性の低下にも繋がってしまいます。
テレワークでは、会社で仕事する機会が減少し、社長はもちろん社員と交流する機会も減ります。
そうなると、「自分はこの会社に所属している」という意識が薄れ、会社に対する思い入れがなくなり転職してしまう確率もアップします。
以前のように顔を見たり気軽に話しかけることが少なくなるので、従業員1人1人の変化に気づけなくなります。
メールやチャットで連絡を取っていても、無機質な文章だけではその人の感じているストレスや不満に気づくことができません。
変化に気づけないと気にかけたり相談の時間をとることもないので、急に転職してしまったりと理由が分からないままいなくなるなんて事態になり兼ねません。
このように、コミュニケーション不足は様々な弊害をもたらします。特に深刻なのは、相手の考えや気持ちが読み取りにくい点です。
そこからトラブルに発展したり離職に繋がる場合が多いのです。
このようなコミュニケーション不足を解消するには、どんなことを行えばいいのでしょうか。
今からでも始められるコミュニケーションの不満をなくす方法をご紹介します。
毎朝でなくてもいいですが、始業開始の朝礼を全社員もしくは部署内で行いましょう。
その際は文章だけでなく音声通話やビデオ通話でコミュニケーションが取りやすいようにしましょう。
今日の目標や相談だけでなく、最近ハマっているものやことなど雑談を混ぜて話しやすくすると良いと思います。
人の話を聞く時は相槌を打ったりビデオ通話の場合は笑顔で頷くと、話しやすい雰囲気を作り出すことができます。
そうすることで、テレワーク中の従業員の様子やその日の仕事内容を把握することができ、従業員側は目標や雑談をすることで仕事へのモチベーションを上げることができます。
その日、従業員がどのような仕事を行う予定なのか把握することで、お互いに安心してテレワークを行うことができます。
タスクを報告する時は、開始時間が決まっているものに関しては時間も報告してもらうようにしましょう。
移動を伴う作業をする場合は、「○○会社にアポ行ってきます」「□□に取材行ってきます」など報告を行うようにすることで返信が遅くても何しているか把握しているので安心して待つことができます。
定期的に1対1のミーティングの時間を取って、従業員の不満や希望を聞くようにしましょう。
テレワークでは、益々従業員が考えていることを感じ取れなくなります。
そのデメリットを解消するために、ミーティングを行っていつも感じていることや上司に相談したいことを吐き出させることで、従業員の不満が減り、離職も減らすことができるでしょう。
その際は、周りに人がいない環境で行う、できれば相手の顔が見れるようにビデオ通話がおすすめです。
まだチャットツールを導入しておらずメールでやり取りをしている場合は、まずはチャットツールを導入しましょう。
チャットツールは、メールのように堅苦しくないため気軽に送ることができます。
チャット内にファイルや画像を添付したり、ツール内で音声通話・ビデオ通話ができるものも増えているので、1つで様々なことができてとても便利です。
また、LINEのように通知が分かりやすいので見逃してしまうリスクも減らすことができます。
低コストですぐに導入できるチャットツールは「チャットワーク」♪
詳しくは下の記事をご覧ください。
その他、slackの記事もあるのでぜひ比較してみてください。
仕事中の息抜き場所として、雑談用ツールを導入しましょう。
近年、社内にいるような感じで距離が近い相手とのみ会話することができ、チャットでも音声でも気軽に会話ができるツールが出てきています。
遊び心があるデザインで息抜きとして利用するのにちょうどいいため、テレワーク中でも楽しく出社している時のようにコミュニケーションを取ることができるのです。
このような雑談ツールを取り入れることで、社員同士のコミュニケーションが以前より活発になる可能性もあります。
内容や時間が決まっており、社員全員が盛り上がれるオンラインイベントを開催しましょう。
オンライン飲み会のように時間も話す内容も決まっていないものは、ストレスに感じる人も多いと思いでしょう。
そこで、みんなが楽しめる内容で時間も2時間など決まったイベントを開催することで、社員間の交流もできて感染対策しながら楽しめる機会を作ることができます。
テレワークを導入している企業は、どのような方法でコミュニケーションをおこなっているのでしょうか。
早速確認して参考にしましょう。
化粧品ブランド「マナラ」などを開発・販売している会社。
この会社では、オンラインイベント・全社参加型朝礼・インスタ施策・オンライン部活など、テレワーク中でも社員同士が今までのようにコミュニケーションをとれる活動を積極的に行っています。
オンラインイベントでは、16周年記念イベントを行い、マナラ化粧品の数当てゲームで大いに盛り上がったようです。
朝礼は全員ビデオと音声ありで話し、1分スピーチで業務のことや近況報告を行っています。
その他にも、チーム対抗でインスタ運用を行いフォロワー数を競ったり、パンを自宅で作り合う「パン部」など、オンラインで同じ趣味を持つ社員とコミュニケーションする貴重な場所になっているようです。
キリングループは2020年4月から約1万人の従業員に対し在宅勤務を命じました。
最初はテレワーク中のコミュニケーション不足に悩んでいたそうですが、社内コミュニケーションの活性化支援を進めるうちに社員のコミュニケーションも活発になっていったそうです。
具体的には、「営業行ってきます」「今日はこんなことがありました」というような、以前は社内でしていた会話をチャット内で書くように心がけたそうです。
以前と変わらずリアルタイムで会話をすることができ、離れていてもコミュニケーションを取ることができます。
また、テレワーク中は社員のメンタルヘルスも重要です。
2週間に1回程度社内サイトで健康関連情報を配信し、「定期的に同僚と電話で話すのがいい」「メールだけでなく電話で雑談も織り交ぜながら話をする機会を設けるといい」など、心のケアの助言をしているそうです。
オンラインアウトソーシングサービス「HELP YOU」を提供する会社。
約400名のメンバーがリモートワークで、国籍や性別を問わず世界各国で働いているそうです。
月1回の1on1ミーティングやマネージャーとのミーティングなど、定期的な対話の機会を設けているそうです。
また、株式会社ニットでは会話の質より量を意識しており、週に時間をとって従業員と話をするというよりは、3分でも毎日話をすることが重要と考え少しでも話す機会を設けているそうです。
また、「1日1褒め」の実施で相手の良い部分を発見し、メンバーに歩み寄る工夫をしているそうです。
クラウド人事労務ソフトを提供している会社。
この会社では、オンラインで新入社員のモチベーションを上げるためにコミュニケーションの場を積極的に提供しているそうです。
入社3週間ごろに「何でも質問会」を開催し、疑問に思ったことや不安なことなど、新入社員がなんでも聞けるような場を提供しています。
また、シャッフルランチ会や前月おつかれさま会などもオンラインで開催し、既存社員と新入社員の壁をなくす工夫も行っているそうです。
このように、作ろうと思えばいろんな部分で社員同士関わり合う機会を作ることができます。事例を参考に、社員がコミュニケーションをとれるきっかけになるものはないか考えてみましょう。
ない場合は新しく作ってしまいましょう!
いかがでしたでしょうか。
コミュニケーション不足はテレワークの課題ではありますが、工夫の仕方はいくらでもあることが分かったかと思います。
コミュニケーションが減ることを恐れてテレワークをやらないなんて勿体ない!
新しい働き方を取り入れていくことで会社も成長していき、入社希望者も増えていきます。
コミュニケーション不足の解消法を見つけてからでもいいので、テレワークを前向きに考えてみてくださいね♪
テレワークのメリットデメリット、どういう会社に向いているかなどまとめた記事も出しているので、まだ導入が不安な方はこちらも見てみてください!