複合機・コピー機のドラムについて調べていて、
「トナーとドラムにはどんな違いがある?」
「交換のタイミングがよく分からない…」
と悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、複合機・コピー機のトナーとドラムの違いや役割、交換のタイミングなどを紹介していきます。
この記事を読めば、それぞれの役割をしっかりと理解し、適切な使い方をマスターできるのでぜひ参考にしてください。
ドラムとは、印刷時にトナーと呼ばれるインクを用紙に押し付けるためのローラーのことです。
「感光体ドラム」とも呼ばれており、そこにトナーをのせて紙に押し付けることで印刷をしています。
トナーを使うレーザー方式のコピー機・複合機にしかついていない部品で、インクジェット方式のコピー機・複合機にはないのが特徴です。
トナーについては次の項目で解説していますのでご覧ください。
ドラムは、摩擦や帯電不良などで消耗してしまうため、定期的なメンテナンスを行わなくてはなりません。
メンテナンスをせずに使い続けると、綺麗に印刷できなかったり、色がぼやけてしまったりなど、様々なトラブルが発生してしまいます。
また、ドラムは消耗品であり、ずっと同じものを使っていくのではなく定期的に交換する必要があるので覚えておきましょう。
ドラムが故障すると印刷ができなくなってしまうので、メンテナンスや交換を忘れないようにしましょう!
複合機・コピー機によっては「ドラムクリーニング機能」が搭載されているものもあります。
自動的にドラムに付着した汚れを除去してくれるので、うまく印刷ができないときはクリーニングを試してみるのが良いでしょう。
トナーとは、吹き付けることで文字や写真などを印刷する粉のことで、いわばインクのような役割を果たすものです。
色は、ブラック・シアン(水色)・マゼンタ(赤紫)・イエローの4種類です。
トナーも印刷するたびに消費するもののため、ドラムと同様定期的な交換が不可欠となります。
時間経過によるトナーの劣化によって綺麗に印刷ができないこともあるため、長期間放置した場合は交換した方がいいでしょう。
またトナーカートリッジは純正品とリサイクル品が流通していて、リサイクル品の方が安く手に入りやすいです。
ただし純正品と比べて発色が悪い、初期不良を引き起こしやすい、といったデメリットがあることも理解しておきましょう。
「トナーのトラブルで印刷ができない!」といったことがないよう、予備のトナーを用意しておくと安心です。
メーカーによって純正品以外を使うとサポート対象外となってしまうケースもあるので事前に確認しておきましょう。
ドラムカートリッジには次の2種類があり、それぞれに特徴があります。
どちらを選ぶべきなのか、カートリッジごとのメリットとデメリットを確認しながら考えてみましょう。
一体型カートリッジは、トナーとドラムが一緒になっています。
そのため交換時にまとめてメンテナンスできるので、最小限の手間で済ませられるのがメリットです。
一方で、トナーまたはドラムのどちらか片方に原因があった場合でも、まとめてメンテナンスしなくてはならないため、コスト面はやや高額になりやすいのがデメリットとして挙げられます。
分離型カートリッジはトナーとドラムが分離しているタイプです。
それぞれ独立しているので、トラブルが起こった際には原因のある箇所だけメンテナンスできるのがメリットとなります。
コストパフォーマンスに優れているので、複合機・コピー機の仕組みや作りをある程度理解しているなら、安価に利用できるでしょう。
しかし、カートリッジに不具合が生じた場合、トナーに問題があるのかドラムに問題があるのか原因を特定するのに手間と時間がかかってしまうというデメリットがあります。
上記したように、ドラムは消耗品なので適切なタイミングで交換しなくてはなりません。
そこでここからはドラム交換に関する次の3つのポイントを紹介します。
それでは各ポイントを見ていきましょう。
機種によりますが、ドラムの寿命、交換時期は「トナーの交換3回につきドラム1回」と定めているケースが大半です。
トナーの交換を3回行ったら、そろそろドラムも交換する時期だと認識しておきましょう。
印刷枚数でいうとA4用紙10,000~20,000枚が目安となります。
しかし、機種によっては3回交換後も普通に使えるものもあります。
その場合、ほとんどの複合機・コピー機が交換時期になるとディスプレイでお知らせしてくれるので、そのタイミングで交換しても遅くないでしょう。
ドラムはずっと使い続けられるものではなく、使うたびに機能が落ちていきます。
交換時期を過ぎても使い続けると、
このような状態に陥ります。
急に使えなくなったらかなり困ると思うので、交換の表示が出たらすぐに交換できるように準備しておいてください。
ドラムは、自分で交換できるものとできないものがあります。
もし場所が分からなかったり取り外し方が分からなかった場合は、業者に依頼しましょう。
カウンター保守契約を行えば、ドラム交換も無料で行えます。
コピー機・複合機には、ほとんどの場合「ドラムクリーニング」「ドラムリフレッシュ」という機能があります。
これを使えば、自動でドラムクリーニングをしてくれるので楽です。
もしドラムクリーニングをしても印刷時の汚れが気になる場合は、業者に相談してみてください。
ドラムを交換する時の注意点として次の3つが挙げられます。
とにかくデリケートなパーツなので、極力丁寧に取り扱うことがポイントとなります。
もしも傷がつけば印刷のクオリティを著しく下げてしまいかねません。
ドラムの交換時期は約20,000枚が目安となっていますが、様々な要因に影響を受けてもっと短くなる場合もあります。
その要因は、
などです。詳しく見ていきましょう。
上記のような場所にドラムカートリッジ本体を保管したりコピー機・複合機を設置してしまうと、寿命が短くなる可能性があります。
また、このような環境はコピー機・複合機自体にも悪影響であり、故障の原因になるので避けるようにしてください。
写真のような色がたくさん入っていて密度の高いものを頻繁に印刷する場合、色の調整など細かな動作が必要になるためドラムが消耗しやすくなります。
また、電源を頻繁に付けたり消したりするのもドラムに負担がかかるのでなるべく電源は落とさないようにしましょう。
「ずっと電源をつけっぱなしでも平気なの?」と不安な方は、ぜひこちらの記事を読んでください。
電源を付けたままの方がいい理由は他にもあります。
コピー機・複合機を使う際は用紙の種類にも注意してください。
トナーを使うレーザープリンターの場合、インクジェットプリンター用の用紙(インクジェット用紙)は使ってはいけません。
インクジェット用紙には表面に特殊なコート剤が塗布されており、レーザープリンターで使ってしまうとそのコート剤が溶けてドラムにくっつき故障の原因になります。
ドラムが使えなくなるだけでなく、コピー機・複合機本体も故障してしまうので用紙の種類には十分注意してください。
ドラム交換時にドラム本体に触ってしまい皮脂をつけてしまうと、うまく反応しなくなって印刷の品質が低下し、結果的にドラムの寿命を短くしてしまう恐れがあります。
また、上記でもいったようにドラムの交換時期を過ぎても使い続けるのはドラムの劣化を加速させるのでやめましょう。
続いてドラムカートリッジの値段について次の2つのポイントを紹介します。
ランニングコストはとても重要なポイントになってくるため、値段が気になる方はぜひチェックしてみてください。
基本的にどの複合機・コピー機も純正品ドラムは高品質な傾向にあります。
ただし後述する「リサイクルドラム」と比べると値段は高め。
そのため次の3つに当てはまる方は純正品ドラムを選ぶのが良いでしょう。
メーカーによっては純正品ドラム以外を使うとサポート対象外になることもあります。
ランニングコストにこだわってリサイクルドラムを選び、それが原因でトラブルを抱えるのはストレスですし、かえってコストがかさむ可能性も。
多少の値段はかかっても、クオリティと安心を重要視したい方は純正品ドラムを選びましょう。
リサイクルドラムは使用後の純正品を再生することで、再利用できるようにメンテナンスされたものです。
専用業者が販売していることがほとんど。
リサイクルドラムのメリットには次の2つが挙げられます。
例えば、富士フイルムビジネスイノベーション(旧富士ゼロックス)の「CT350812」の純正品ドラムの相場は12,000円前後ですが、リサイクル品は6,000円~7,000円くらいの価格で購入できます。
他メーカー・他機種でもほとんどが半額程度まで抑えられているため、とにかく安く済ませたい方にぴったりです。
ただし純正品と比べて発色が良くないことが多く、特にカラー印刷やグレースケールを用いた白黒印刷で顕著に。
しかしグレースケールを用いないモノクロ印刷ならさほど違いはないので、モノクロ印刷にしか使わない方にとって非常にコストパフォーマンスが高いと言えるでしょう。
今回は複合機・コピー機のトナーとドラムの違いや役割などを紹介しました。
最後に記事の内容をおさらいすると…
の3つが挙げられます。
トナーとドラムは複合機・コピー機の心臓部ともいえるパーツだということが伝わったでしょうか。
もちろんこれら以外にも様々な重要パーツ、さらに便利・快適に利用するためのパーツなども存在しています。
複合機・コピー機のことで少しでも疑問に思う部分があったり、不安や悩みを抱えている方は、実績豊富なオフィ助に気軽に相談してください。
お客様にとってベストな提案をさせていただきます!