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【初心者向け】不足が続く半導体。原料や使い道、なぜ不足してしるのかを解説

半導体不足が話題になっていますが、「半導体が不足するとそんなに困るの?」と疑問に思う方もいるでしょう。

そういう方のために、半導体が何に使われているのか、不足の原因やいつまで続くのかなどを説明していこうと思います。

 

半導体とは

半導体とは 

半導体とは、電気の一定の性質をもった物質のことをいいます。

 

金属のように電気を良く通す「導体」とゴムのように電気を全く通さない「絶縁体」の中間の性質を持っており、使い方によって導体と絶縁体どちらにもなることができます。

パソコンは、半導体が電気を通したり通さなかったりすることで0と1の情報を伝達させて計算や処理を行っているのです。

 

半導体の原料

半導体は主にシリコン(ケイ素)が使われています。

単結晶化させたシリコンに、何らかの不純物を混ぜることで伝導性を高めて半導体を形成しています。

 

シリコン以外にも、ゲルマニウム・セレン・カーボンなどの材料が使われることもあります。

不純物は、リン・アルミニウム・ヒ素・ガリウムなどが使われます。

 

半導体の種類は3つ

半導体は3種類に分かれます。

  • ディスクリート半導体
  • IC(集積回路)
  • LSI(大規模集積回路)

ひとつずつ説明していきましょう。

 

ディスクリート半導体

一つの半導体端子で構成されるチップのこと。

 

ICチップが発売される前は全ての半導体がディスクリート半導体だったようです。

ICチップができてからもパソコンやスマートフォンなどの電子機器内部で使われており、重要な役割を担っています。

トランジスタやデイオードが代表としてあげられます。

 

IC(集積回路)

複数の半導体端子を集めたチップのこと。

トランジスタを複数組み合わせたり、トランジスタとダイオードなど異なる部品を組み合わせて構成されたもののことになります。

複雑な処理や大量のデータを記憶することができます。

 

LSI(大規模集積回路)

Large Scale Integrationの略で、一般的にICの中で素子数が1000以上のもののことを言います。

トランジスタ・ダイオード・コンデンサなどの様々な部品を組み合わせて複雑な機能を持たせたチップのことです。

ICよりも複雑な処理ができるため、様々な機器に使われています。

 

半導体はどんな使い道があるの?

半導体 使い道 不足

半導体はどんなところで使われているか知っていますか?

 

・冷蔵庫
・テレビ
・炊飯器
・パソコン
・スマートフォン
・自動車
・エアコン
・デジタルカメラ
・LED電球
・洗濯機

このように、半導体は私たちの生活に欠かせない多くの物に使われているのです!

 

なぜ不足しているのか

半導体が不足している原因はいくつかあります。

  • コロナウイルス感染症の拡大
  • 米中間の経済摩擦
  • 新技術での需要
  • 工場の老朽化

1つずつ見ていきましょう。

 

コロナウイルス感染症の拡大

主な要因はコロナウイルス感染症です。

 

コロナウイルスの拡大により世界経済が停滞すると考えた半導体産業各社は、半導体の生産や設備投資を抑えることにしました。

しかし、コロナ禍によってテレワークや巣籠り需要の増加により、パソコンやテレビの購入者が増え、半導体の需要が激増しました。

生産を控えていたこともあり、半導体の需要に対応しきれず供給不足が発生してしまったのです。

 

米中間の経済摩擦

米中間の貿易摩擦により、アメリカは中国の大手半導体受託製造メーカーとの取引制限を行いました。

 

これは、中国がアメリカの軍事技術を盗むことを防ぐための措置でしたが、中国からアメリカへの半導体輸出量は激減してしまいました。

輸入半導体の減少分を補うために、アメリカは台湾の半導体メーカーに依頼することにしましたが、台湾のメーカーは受注に対応しきれずに供給不足が続く原因となりました。

 

新技術での需要

IT技術の発達により、AIやIoT建機など、今まで半導体を必要としなかった製品でも半導体が必要となりました。

また、今注目のメタバースにも半導体は不可欠なものです。

このように、さらに便利な世の中にするために半導体の需要が急激に増加しているのです。

 

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工場の老朽化

今まで使ってきた半導体工場が老朽化してしまい、使えない工場が増えてしまっています。

 

また、設備が古いため最新の半導体を製造するには最先端の設備でないと対応できないようです。

そこで各半導体メーカーは、中国や東南アジアにある受託製造メーカーへ委託するようになったそうなのですが、それでも需要に対応できずに不足が起きてしまっているようです。

 

いつまで続くの・・・?

パソコンやサーバーなどに使用されているIT機器向けの半導体は、2022年の半ばから供給が復活しています。

一方、自動車に使われる半導体は未だに不足が続いているようです。

 

IT機器向けの半導体は需要が供給を上回り、価格が大幅下落するまでに回復しているようです。

自動車はIT機器よりも必要な半導体の数が多いので、それを大量生産するためにはまだまだ半導体がたりないようです。

しかし、だんだん回復の兆しを見せてきているとの情報もあるので、半導体不足が終わるのも近いかもしれません。

 

半導体不足で何に影響が出るのか

半導体を使う製品を造るメーカーが生産計画通りに製品を造りあげることができず、販売時期が大幅にずれてしまいます。

購入したい製品がいつまでたっても購入できなかったり、価格が高騰する可能性も十分にあります。

 

自動車でいうと、納期日が大幅にずれていつまでたっても納車されないという事態に陥るのです。

半導体は生活に必要な多くの製品に使われているため、企業だけでなく私たち消費者にも悪影響を与えるのです。

 

なぜ日本では半導体産業が衰退してしまったの?

1980年代は、日本の半導体が世界の半分を占めていたそうです。

 

しかし、

  • 経営者が半導体の価値を正しく理解していなかった
  • 設備投資の判断が遅く、タイミングを外していた
  • 競合他社と競争することをしなかったせいで、レッドオーシャンの中で振り落とされた

 

などなど、さまざまなことが原因で吸いたいしていきました。

今や海外の技術力の高さに勝てなくなっています。

 

復活できないの?

日本で半導体産業を復活させれば、今の半導体需要にも少し貢献することができるでしょう。

 

実際、国内で半導体を復活させる動きもあるようです。

トヨタやNTTなどの大手企業8社は、次世代半導体の国産化を目指す共同出資会社「Rapidus(ラピダス)」を立ち上げ、「日の丸半導体」の再興を目指しているそうです。

国内の半導体産業を復活させるためには、過去の失敗を活かして行動していく必要があります。

 

優れた技術を持つ海外メーカーと連携を行い、技術者の育成や資金調達をしっかり行わなければうまくいくとは思えません。

また、データや機器の安全性を確保していくことも大事です。

 

失敗を活かした行動を行っていければ、半導体産業を復活させることもできるかもしれません。

 

まとめ

半導体は身近なものに使われているため、今後の動向が気になりますよね。

日本での半導体産業の復活も期待しておきましょう。

 

オフィ助ブログでは、このような最新の情報や新技術なども解説しているので、ぜひ他の記事も読んでみてください♪

 

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