コロナ感染症の影響を受け、厳しい状況に立たされている飲食店が多く存在します。
飲食店を助けたくても、店内飲食すると批判される始末…。
そんな状況のため、飲食店側も店に来るように宣伝することができません。
飲食店にとって、このようなもどかしく苦しい現状を少しでも良くするため、需要が増加しているデリバリー、テイクアウトについて書いていこうと思います。
多くの飲食店がテイクアウトを行っている。
コロナの影響を受けて、テイクアウトを開始、検討している飲食店はかなり多くなっています。
出典元:Foodist
こちらのグラフを見ても分かるように、検討中を入れると約83%の飲食店がテイクアウトに前向きな意思を示しています。
在宅で仕事をしていると、コンビニでお昼を買う機会が増えます。
しかし、ずっとコンビニのご飯ばかりでは飽きてしまうので、飲食店のおいしいご飯をテイクアウトで購入する需要が増えたのかもしれませんね。
知って得する♪有名店が行っているテイクアウトの工夫
個人経営のお店やチェーン店だけでなく、本来予約しないと入れないような高級レストランの多くも、テイクアウト販売を始めています。
ここでは、ミシュランやチェーン店などの有名飲食店のテイクアウトに関する工夫をご紹介します。
Jour de Marche(ジュードゥマルシェ)
曙橋の住宅にあるこちらのお店、ミシュラン星付きレストランで腕を磨いたオーナーが経営を行う人気の高級フランスレストランです。
オーナーの榎本奈緒子さんは、直接の提供とテイクアウトは別物と考え、通常のメニューとは異なる新しいメニューを考え提供しているそうです。
リピートのお客様のことを考え、メニューは定期的に変更していく予定で、それも、フランス料理に限らず人気の出そうなメニューを考えているとのことです。
お客様は近所の方だけではないので、冷蔵郵送も検討中らしいです。
ラペ
日本橋にあるミシュラン1つ星のフレンチ。
ここでは、「ラペボックス」という、中身は届くまで分からないフレンチのお楽しみボックスを販売しているようです。
予約受付期間と到着予定日を決めて数量限定で郵送販売しています。
お店に来ることで感染確率が上がることを考慮し、なるべく人同士が接触しない方法で料理を提供しようという考えでこの方法を思いついたとのこと。
受注生産のため食材を無駄使いすることなく、勤務スケジュールも組みやすいそうです。
しかし、届くのに時間がかかるため、衛生面を特に注意しなければいけません。方法として、真空パックにして簡単に食べられるようにしているということです。
ウルフギャング・ステーキハウスシグニチャー
東京港区にある高級ステーキレストラン。
ここでは、現在商品としてステーキ弁当を提供しています。
通常焼き具合はレアで出しているけれど、冷めてもおいしく食べられるようにとミディアムで提供しているようです。
また、店内で食べると1万2000円はするステーキですが、お弁当の場合は3000円程で食べることが出来るようです。
串カツ田中
大手チェーン店の串カツ田中では、「コロナに勝つセット」という串カツ6,7串のセットを期間限定で567(コロナ)円で販売しています。
単品注文で頼んだ場合と比べるとかなりお得なセットになっています。
また、日本応援キャンペーンとして、串カツセットやお弁当の提供を開始しています。
お弁当は、800円の串カツ6本と付け合わせセット、550円の唐揚げ弁当です。
吉野家
牛丼チェーン店吉野家では、テイクアウトで購入したお客様はテイクアウト対象商品が15%offのキャンペーンをしています。
また、ウーバーイーツや出前館で頼むと、期間限定で送料無料になるキャンペーン、PayPayやdocomoと協力して、還元キャンペーンなども行っているようです。
様々な方法で集客を行っていて素晴らしいですね。
ご紹介したお店以外にも、コロナキャンペーンやテイクアウトの工夫を行っているお店は沢山あります。
どのお店も、普段は味わえない特別な要素を取り入れてテイクアウトでも多くのお客様に食べてもらえるように試行錯誤していることが分かりました。
このような方法を使って、テイクアウトで稼げる体制を作りましょう。
デリバリーでは、2大サービスの利用者が圧倒的!
テイクアウトと同様に、デリバリーの注文数も通常より増えているようです。
なかでも、「Uber Eats」と「出前館」の利用数が圧倒的に多いようです。
出典元:PRTIMES
こちらのグラフは、株式会社メニューデザイン研究所が今年の4月初旬に行ったアンケート調査の結果です。
「デリバリーでよく使うサービスはありますか?」という質問に対し、Uber Eatsと出前館は圧倒的利用率です。
デリバリーを行う際、マイナーであまり登録者がいないデリバリーサービスを活用するよりは、多くの登録者がいるサービスを使った方が、注文数が多くなると思います。
しかし、Uber Eatsの場合、毎月のUber Eatsでの売り上げの35%を手数料として支払わなければいけないので、売上が立たなかったら利益がなくなる可能性もあります。
登録する前に、リスクについてはある程度知っておきましょう。
デリバリー・テイクアウトを始めてもらえる助成金
東京都では、新たにデリバリーやテイクアウトを開始する際、初期費用として最大100万円を助成してくれるようです!
提供時の容器や店舗の小規模な改装などにかかる費用を負担してくれます。
まだ東京だけの助成金のようですが、そのうち他の地域にも浸透していくでしょう。
経費のことを考慮しデリバリーやテイクアウト販売を躊躇していた店舗には嬉しい制度ですよね♪
お金関係で苦しい思いをしているお店こそ、助成金を上手く活用してほしいものです。
その他の飲食店応援サービスは何がある!?
デリバリーサービス以外にも、飲食関連サービスが飲食店の応援のために行っていることがあります。
一体どんなものがあるのか早速見ていきましょう。
ホットペッパーグルメのテイクアウト特集
ホットペッパーグルメは、飲食店のサポートのためにサイト内に「テイクアウト特集」の特設ページを設けています。
全国47都道府県でテイクアウトを行っている飲食店を掲載しています。
ある程度地域を絞り込むことが出来るため、自分の家の近くでテイクアウトを行っているお店を簡単に見つけることができます。
また、各店舗のテイクアウトメニューを確認することが出来ます。メニューが分かっていると、その分頼みやすくなりますよね♪
東京商工会議所の飲食店掲示板
東京商工会議所では、「飲食店応援緊急掲示板」という掲示板でデリバリー・テイクアウトを行っている飲食店を掲載しています。
ちなみに、掲載するには商工会議所の会員企業にならなければいけません。
掲載したい飲食店の方は、下記URLで詳細をご覧ください。
https://www.tokyo-cci.or.jp/covid-19/food/
Kitch Hikeの未来のお客さんプロジェクト
Kitch Hikeとは、グルメアプリです。「食べるのが好きな人同士が集まって職と交流の体験を楽しめるサービス」となっています。
こちらでは、「勝手に応援プロジェクト」と称して、飲食店チケットを買って未来のお客さんになろうというプロジェクトを開催しています。
応援したいお店の飲食チケットを買うことで、未来のお客さんとしてお店を応援することができます。
コチラのプロジェクトでは、Kitch Hikeは手数料を取っていません。
利益が全て飲食店に入るようにしているなんて、素敵なサービスですね♪
詳細はをコチラご覧ください。
Facebookの応援キャンペーン
Facebookでも応援キャンペーンを行っているようです。
「#コロナフードアクション コロナに負けるな‼︎ 飲食店応援ページ」と検索すると出てくる公開グループが作られています。
このグループでは、参加している人が協力してテイクアウトや通販を行っている飲食店の情報をシェアしているようです。
そうすることで、より多くの人にテイクアウト・通販を行っている飲食店を応援してもらうことができます。
インフルエンサーによる飲食店支援サービス
インフルエンサー(芸能人のように知名度があり、投稿した記事が多くの人の行動に影響を与えるような人物のこと)を活用したPRや広告を行う株式会社wonderXは、集客に困っている飲食店に無償でインフルエンサーによるPRサービスを提供しているそうです。
飲食店側からwonderXに連絡をして、独自の審査を通った飲食店にインフルエンサーを派遣・またはそこの料理をインフルエンサーの自宅に郵送し、SNSで発信する という流れです。
インフルエンサーはwonderX側の判断で決めるので選ぶことは出来ませんが、インフルエンサーに紹介してもらえれば以前より売り上げが伸びること間違いなしです!
お金はかからないので、チャンスをつかみ取るためにも応募だけでもしてみてはいかがでしょうか♪
詳しくは、コチラをご覧ください。
知らなきゃヤバイ!?テイクアウトを行う際の注意点
飲食店がテイクアウトを始める際に気を付けなければいけないことがいくつかあります。
知らないままテイクアウトを始めてしまうと後で大変な目に合うかもしれないので、今の内からチェックしておき、トラブルを未然に防ぎましょう!
食中毒には要注意!未然に防ぐ啓蒙キャンペーン
デリバリー・テイクアウトのノウハウや気を付けなければいけない部分は、実際にお店で食事を提供する場合とは異なります。
しかし、コロナショックにより急遽デリバリー・テイクアウトをやり始めたお店は、このノウハウをしっかり理解していない場合も多いでしょう。
デリバリー・テイクアウトで一番怖いのは食中毒です。
暖かくなる季節だからこそ、提供するものの鮮度は一番気にしなければいけません。コロナ患者で手一杯の医療機関に食中毒の人まで押し寄せたらどうなるでしょう。
考えただけで恐ろしいですよね…。
そこで、食中毒を防ぐためにデリバリー・テイクアウト時のノウハウをしっかり理解してもらいたいと、ボランティア融資によって「STOP食中毒キャンペーン」が実施されています。
活動はTwitterやFacebookで始まり、提供時の注意点を示したチラシを拡散しているようです。
コチラのチラシでは、デリバリー・テイクアウト時の注意点や疑問を分かりやすく解説しています。
これから始める方、もう開始している方も復習として見てみてくださいね♪
また、お客さんに渡す際は「早めにお食べください」「今日の○○時までにお食べください」など声を掛けたりメモを残しておくことで提供者と購入者がお互いに気を付けるように促すようにしてください!
コチラでは、STOP食中毒キャンペーンの活動やデリバリー・テイクアウト時の注意点を随時更新しています。
テイクアウト調理の注意点とQ&Aは、インターネットが得意でない方のために印刷物の配布も行っており、港区の飲食店グループ、水戸市の包材問屋や精肉店などが配布に協力しています。
4月25日からは、つくば市が市長の判断で2000部の配布に協力し、テイクアウト協力金関連の郵送物に同封予定だそうです。
このように、この取り組みは即効性のあるものだと評価されているため、みんなも協力して食中毒を防ぎましょう!かなり辛いですしね、食中毒って…。
テイクアウトを行うためには許可がいる食品がある!?
お店の中で提供する分には大丈夫だけど、テイクアウトを行う場合は許可が必要になる食品があるようです。
ご存じでしたか?
許可が必要な食品の例を挙げておきます。
- アイスクリーム
- ハムなどの加工食品
- パン
- お酒 など
上記の商品は、飲食店営業許可とは別の許可が必要になるので要注意!
お酒の許可取得は特に厳しいです。
店内で提供する分には例外で許可がいりませんが、お酒のテイクアウトは酒税法で制限されており、酒類販売業免許が必要になります。
こちらを取得するにはお酒販売専用のスペースを設け、飲食スペースとしっかり分ける必要があります。
そのため、内装工事代がかかるなど免許を得るまでにかなりの負担がかかります。
そのようなコストをかけるよりは、食事を提供した方が売り上げに繋がるでしょう。
まとめ
飲食店を手助けする制度は考えているよりもたくさんあります。
その他にも、市区町村ごとに応援キャンペーンを行っていたり、特設サイトを開設しているのです。
飲食店が厳しい状況に立たされているのは事実ですが、そんな飲食店を助けるためのプロジェクトやサービスが増えてきています。
国から支給される助成金などの支援を活用して、苦しい状況のお店が1店舗でも少なくなることを願っています。
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