コラム基礎知識

【危険度高】デルタ株とは?潜伏期間・症状・ワクチンは効くのか。 次に来ると言われるラムダ株・ミュー株について

コロナウイルスは進化を続けています。

今流行っている変異種は、最初に発生したウイルスとは感染力が違います。

 

今回は、今一番流行っているデルタ株と今後流行る可能性のあるラムダ株について解説していきたいと思います。

 

日本で増加中!デルタ株とは

デルタ株は、2020年10月にインドで広まったコロナウイルスの変異種です。

 

数ある変種の中で、国立感染症研究所が「懸念される変異種」に分類して警戒をしているウイルスになります。

日本でも従来株から変異種への置き換わりが進み、8月初旬時点で関東では90%、関西では60%がデルタ株に置き換わってしまったそうです。

 

初期のウイルスとの違い

  • 感染力:従来の2倍(1人の感染者から8~9人感染する)
  • 入院リスク:従来の2.08倍
  • ICU必要のリスク:3.34倍
  • 死亡リスク:2.32倍

 

上記の数字から、初期のウイルスと比べて圧倒的に感染・重症化リスクが高くなっているのが分かります。

また、従来は家庭内感染でも同居人全員にかかることはありませんでしたが、今は1人がかかると同居人全員に感染することが多くなっているようです。

 

さらに、数分話しただけでも感染することもあるようで、感染力は水疱瘡に匹敵し、空気感染の状況にあるそうです。

従来のウイルスと変異種(アルファ株・デルタ株など)はもはや別のウイルスなのです!

 

恐ろしすぎる、デルタ株の変異種について

デルタ株はさらに変異を続けており、2021年7月30日には鹿児島で「L452R」と「E484K」が確認され、「L452R」は従来株よりも感染力が高い可能性が指摘されており、「E484K」はワクチンの効果が減少することが示唆されています。

さらに、「N501S」という変異種も国内で発見されており、こちらの危険性は今確認中のようです。

 

このように、ただでさえ感染力が高く厄介なウイルスなのにも関わらず、次々と変異していく恐ろしい変異種なのです!

 

デルタ株の特徴について

潜伏期間

デルタ株に感染し、陽性反応を示すまでに平均4日

これまでは6日は潜伏期間があったので、2日も短くなってしまっています。

 

症状

熱・咳・鼻水・のどの痛み・倦怠感・味覚の異常など、症状は今まで言われてきたものと変わりませんが、デルタ株はそのような症状が出やすい傾向にあるそうです。

 

しかし、味覚の異常を除いて症状だけでは通常の風邪の症状と区別することが不可能なので、少しでも体調に異変を感じたら病院に相談するようにしましょう。

厚生労働省が提供している「コロナに関する相談窓口」もあるので、かかりつけがない方はこちらに電話してみるのもおすすめです。

 

重症化リスク

デルタ株は20代~30代が重症化しやすい傾向にあるようです。

アメリカ各地にある病院に入院してくる患者は、ワクチン未接種の20代~30代が多いそうです。

 

なんと、入院患者の97%がワクチン未接種とのことです!

ワクチンはデルタ株を完全に防ぐことは出来ないとはいえ、重症化を防いでくれるのは事実なんですね。

 

ワクチンの効き目

上記でも少し触れたとおり、ワクチンはデルタ株を完全に防ぐことはできません。

しかし、ワクチンを2回打っておけば感染を防いだり感染しても軽症で済むことが多いのです。

 

尚、アメリカの研究チームにより、モデルナは2回接種から半年後もデルタ株に対して96%の効果を確認したそうです。

デルタ株は感染力は高いが、抗体による中和を回避する力は従来のウイルスより強いわけではないようなので、ワクチンを打って抗体を作っておくのが一番の感染予防になることでしょう。

 

なぜデルタ株の感染力は強いのか

デルタ株の感染力が強いのは、人の細胞へのくっつきやすさと感染者が出すウイルスの数が多いからです。

従来株は細胞にくっついてもすぐに払い落とせましたが、デルタ株は一度人の肺などの細胞にくっつくとくっつき虫のようにとれにくいため、より多くの肺の細胞にくっついて重症化させてしまうそうです。

 

たくさんの細胞にウイルスがくっつくと、増殖するウイルスの量も多くなります。

そのため、1人が持っているウイルスの量が多くなり、従来よりも咳やくしゃみなどの飛沫で多くの人が感染してしまうのです。

 

感染予防は何をしたらいい?

感染対策の画像

感染予防策は今までとあまり変わりませんが、より一層意識する必要があります。

  • ワクチンの2回接種
  • マスク
  • こまめな換気
  • 3密の回避
  • 不要不急の外出・旅行の自粛
  • 人込みに近づかない
  • 手洗い・うがい
  • テレワーク
  • 体調に異変がある場合は安静に過ごし、必要があれば病院へ行く

 

ワクチンを終えたからといって人込みに出かけたりマスクをしないと感染する可能性があります。

 

2021年5月に発生したアメリカでのブレイクスルー感染(ワクチン接種者が陽性になってしまう現象)は、ワクチンを打ったことに安心してマスクを外したまま外出したりディナーやパーティーなどコロナ禍以前の生活を行ったことが原因です。

 

ワクチンを打った後でも気を緩めず、屋外や人の多い場所ではしっかりマスクを着用して、ワクチンの効果を上げましょう。

 

また、マスクは種類があり、ものによって効果に差があります。

一番いいのは、飛沫飛散の抑制効果がある不織布マスクです。

 

ウレタンマスクは耳が痛くならず通気性がいいため付けている人が多いですが、空気感染に対する防御力はほぼゼロなことが明らかになりました。

理化学研究所が行ったスーパーコンピューターによるシミュレーションでは、ウレタンマスクの粒子除去効果は30~40%あると出ていましたが、実際にやってみると除去率は5マイクロメートル以下の粒子だと1%以下とほぼ効果がないのです!

それに比べて不織布マスクは、もっとも小さい粒子でも90%以上の除去率があるという結果が出ています。

また、マスクは2重につけることで医療用に匹敵するほどの感染予防効果が得られるようです。

不織布マスクを重ねると息苦しいと思うので、下は不織布マスク・上は布マスクにするのがいいようです。

マスクは感染予防にはかかせないアイテムなので、空気感染を防ぐためにも効果の高いものをつけましょう!

 

新たに日本で確認されたラムダ株とは?

ペルーなど南米を中心に拡大している変異種。

ラムダ株はデルタ株と同じく従来株よりも感染力は強く、さらに抗体の中和効果も下がりワクチンが効きにくい恐れがあると言われています。

 

WHOは、「懸念される変異種」の2番目に警戒度が高い「注目すべき変異種」に分類していますが、

日本ではまだラムダ株感染者が少ないこともあり、「注目すべき変異種」にも分類されておらず、今はまだそこまで警戒されていないようです。

 

ラムダ株はまだ十分なデータが得られておらず、感染力・重症化率・ワクチン効果がどの程度なのかハッキリ分かっていないことも警戒が薄い理由の1つでしょう。

 

しかし、今の段階ではワクチンはラムダ株にも効果があると言われているのでとりあえず安心できます。

 

2021年8月にペルーから入国した女性がラムダ株を持っていたことが分かり、ラムダ株もついに日本へ上陸してしまいました。

デルタ株とラムダ株が一度に広まると考えると、かなり恐ろしいです。

これまで以上に感染対策を徹底し、自粛を行っていくことが感染を納める一番の手段です。

 

新たな変異種「ミュー株」とは

ミュー株

南米で主流となっている新たな変異種「ミュー株」が注目を浴びています。

現在国内では2名の感染が確認されており、既に日本に変異種が入ってきている現状です。

WHOはミュー株を「注目すべき変異株」に位置付けています。

デルタ株ほど危険視はされていませんが、まだ特徴がはっきり分かっていないため今後デルタ株より脅威になる可能性があります。

また、2021年9月8日の最新の研究では、ワクチン接種などで作られる、体内で感染や重症化を防ぐ中和抗体の効果が従来株と比べ7分の1になるということが明らかになり、危険度が徐々にましているのです。

中和抗体の効果がない変異種はこれまでにも発見されてきましたが、今まで一番効かないと言われていたベータ株よりもミュー株の方が効果がないそうです。

 

ワクチン効果はないの?

ワクチン接種などによってできる中和抗体の効果がほぼないという結果は出ていますが、

ワクチン接種は中和抗体だけでなく、免疫の記憶や細胞性免疫など他の力も高まるため、ワクチンがまったく効かないわけではありません。

安心してください。

 

ウイルスの脅威を知って、自粛・マスクの重要さを再確認しよう!

このように、もはやデルタ株は従来とは別のウイルスで、感染力も桁外れです。

自分だけでなく、重症化しやすい高齢者や免疫力の高い児童を守るために、コロナの現状を知り予防策を知ることは重要です。

 

この記事を見たあなたは、デルタ株の脅威、ラムダ株の上陸を理解したと思うので、まだこの現状を知らない周りの人に教えてあげてください!

こうして適切な情報が周りに広まっていけばワクチン接種者も増えますし、しっかりマスクをする人も増えるでしょう。

国民全員で協力して感染対策していきましょう♪

 

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